2017年02月15日

河の流れと排水管

排水管ルート
ゴルフコースのあちらこちらに排水管が敷設されていますが、竣工時から施工されている管はもちろん、40年経過すると枝配管はあちらこちらに増えていきます。
なぜなら、経年による地盤の陥没、地表の不陸、植物浸食、台風による倒木・・・により微妙に表面排水は変わってゆき、災害復旧の為、管の増設や新設が続きます。これらの日々の土木工事は、ゴルフコースの管理維持に欠かせない作業となります。(あくまで本管ではなく枝管の話ですが)
ところで、本管(本流)と呼ばれる排水管は、地質や地形あるいは森林の状況などから決まった場所に設置され、長年手つかずの状況です。
この本管の設置ルートは、竣工前コンタ図(等高線)及び伐採面積と土切盛等により計画されます。
また過去の水の流れがどうであったかがポイントで、土の切り盛り工事後であっても、工事以前の地形による本来の水の流れは変わらず、河川(開渠)に代わる排水管(暗渠)・・・いわゆる本管が埋設されていると考えてよろしいかと思います。
またその太さは、川の流れの様に上流より下流が次第に大きくなる(直径が大きくなる)ものです。

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排水管沈下
排水管と言っても地面の下を走っている管(横管)と地表に顔を出している枡(縦管)がありますが、この枡(縦管)の監視により多くの問題が判明します。
例えば枡に泥がたまると周辺の緑化(植栽や芝張り)が失敗していると判断できますし、降雨時に枡周辺が池となって水が溜まると、地下の排水管が壊れているか又は枝葉やごみが管に詰まっていることが想像できます。

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さらに枡(縦管)が沈下していて、枡周辺の土が沈んでいるおり且つ管(横管)にそって陥没あるいは穴が開いている場合は、排水管が潰れて地下層の土砂は流れ、土中に空間ができていると判断します。
このような排水関係の崩壊がおきないために、排水路途中に溜池を作って急激な水の流れを止めるような計画がなされていますが、この池が破損すると、さらに被害甚大になりますので注意が必要です。

調整池
溜池は調整池と呼ばれ、貯水量が設定されていますが、池の底に泥が溜まるとその貯水量は少なくなりますし、池の中に地割ができると漏水が起きて貯水ができなくなります、また同様の事が吐口の破損でも起こります。
これらの池は、プレー上のウォーターハザードになっていることが多いのですが、プレー上の池がイコール防災上の池ではないため、プレーヤーと管理者の話が異なる場合が良くあります。
例えばあの池はプレー上意味がない、こちらに作ってくれとかという話がありますが、ではその池の水はどこから引くのかどこに流れていくのか、またプレー上の池とは防災上必要な池と同じ役割を果たすかどうか、などを検討しなければならないのです。

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排水管交換
さて話は変わりますが、ゴルフ場の建設ラッシュは1970年代でしたから、それから40年あるいは50年経過したコースはたくさんあります。
またこの時代に設置された排水管は、コンクリート管(ヒューム管)かコルゲート管(樹脂管)が多く、40〜50年経過したこれらの経年劣化はもちろん、地震が頻繁に起きる日本にあっては、点検や交換が必要な時期を迎えているものと感じます。

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枝管はせいぜい1m位の深さで敷設が可能ですが、本管は2m〜10m位の深さに設置されていることが多く、道路やフェアウェイを横切る場合も多いものです。
従って工事不可能な場合もあり、今までと異なる発想で修繕を行う事も検討しなければいけない場合があります。
これから古い(言い換えれば伝統と歴史のある)ゴルフコースのコース管理責任者たるもの、この排水管をどう入れ替えるのかを念頭に入れなければならないのです。

江戸の河川
ここでしばし休憩タイムです、江戸はどうやってできたのかについて触れます。
江戸時代以前は荒川の氾濫により、江戸は草ぼうぼうの湿原であったらしい。
そこで江戸に流れ込む水量を調整するために、荒川の上流で利根川に放流し、水量を調節して荒川や隅田川に流し込むという河川工事をおこなったと言われています。
つまりは、河川の流れを変えて湿原を乾地に変え、江戸を作ったという事です。
従って、江戸はもともと巨大な洲であったがため、それが住みやすい都市に転換できたということです。
ゴルフコースもある意味、河川工事に該当する排水パイプの埋設で成り立っていると感じています。
posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編

2017年02月14日

草取りとスマートフォン

スズメノカタビラ
 ゴルフコースは雑草の宝庫でありますが、雑草をどのように抑え込み、育てたい芝草(品種)の密植を上げるかが勝負所と思います。
ゴルフコースの雑草NO1と言えばスズメノカタビラでありますが、実はこれ(本名ブルーグラス)を育ててグリーンを作っているゴルフコースもあります。
雑草とは何か?判別が難しいところでありますが、スズメノカタビラは穂ができやすく且つグリーン上では球はスムースに転がらないものです。
このスズメノカタビラの話はいくらでも尽きないし、日本のゴルフ場の多くが悩んでいるのが現状です。私の見たところでは、国内ベントグリーンにおける過半はかの品種が繁茂しており、そのグリーンに占める割合では50%あるいは60%に達しているコースすらあるのです。
誰がこの種を播いたかなどと話は出ませんが、かの雑草はコースのあちこちにあるものですので、プレーヤーの靴の底などについてグリーンに運び込まれるかもしれません。したがってコース内のかの品種の絶対数を減らしていかなければいけない・・、と言われますので、普段からどこにあっても除草が大切です。

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公園の雑草
 さて話は変わり河川公園の芝生を思い出してください、これらの多くはクローバーやタンポポやノチドメやアカザなどの広葉の雑草に覆われていますが、全く気になりませんね。
 公園における芝管理は、年間数回の刈込みで支えているようですが、多少の雑草はむしろ緑化する意味ではプラスと考えているものと思います。
但し、この公園管理程度でゴルフコースは集客できるのでしょうか。
公園は無料(税金?)で提供されていますが、ゴルフコースは有料であり且つ経営の予算で実施されているため、平均的にという言い方は困難であり、売上に見合ったコース管理予算というのが答えになると思われます。

コースの雑草
 バブル期のコース管理スタッフは18Hで20人程度がおりましたが、今は半分程度に縮小されており10人程度、すなわち人手は売り上げ次第という事に繋がっています。
さて表題のスマートフォンですが、今やコース管理には欠かせないものとなりました。
このスマホを見ると我がコースのカート位置情報が表示され、今お客様が何処にいるのかわかりますし、混雑状況も判断できます。
除草(草取り)作業はどのホールでも必要ですが、プレーの邪魔はできませんので、誰もプレーしていないホールを探し歩き作業に集中します。
つまりスマホで一番新しい情報を確認し、有効に作業をしているのです。
このことは、皆進んでやっている事なので、ありがとうという言葉に変えます。

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posted by ミナミフジCC at 09:48| コース管理入門編

2017年02月13日

カップ切りを考える

ホールカッター
 「カップ切り」とは何かを説明しますが、その前にゴルフについて説明します。
さてゴルフとは、直径約4.3cmの小さな硬球を、金属と樹脂などからできているクラブで打ち、芝を短く刈った比較的平らな場所(グリーン)にある、直径約10.8cmの小さな穴(カップともホールともいう)に、如何に少ない打数で入れるかを競うゲームである。
 さて、このグリーンに穴を開ける道具がホールカッターであり、穴の中に入れるのがカップ(ステンレスが多い)なのです。このカップの真ん中に旗竿を入れる部分があって、穴(カップまたはホール)に旗が立っていますが、各ホールでティグランドからボール(硬球)を打ち、ホールの終了とはボールをこのカップに入れることです。
 私たちは、定期的にカップの位置を変える仕事を、「カップ切り」と呼んでいます。
ホールカッターのイメージは、円柱形の空洞で、直径4.25インチで=約10.8cm、高さは4インチ=約10.16cmになっています。
カップ切りは、ホールカッターの頭と地面が面一(ツライチ)ではなく、指の幅1〜2本位の分深く切りますので、12cm位の深さの丸い穴を開けることになります。(この作業は全てが感覚的なので、説明できませんが)
さて作業のもっとも難しいところは、旗が垂直に立って見えるかどうか?と、穴の周りが綺麗かどうか?と、カップの深さは適度かどうか?なのです。
 因みにグリーンは比較的平らな場所でありますが、実は色々な傾斜が組み合わされていますので、体育館の床のようではありません。

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 奥が高く手前が低いグリーンは良く見かけますが、木の葉が数枚広がって傾斜で繋がっているポテトチップス型のグリーンもありますし、真ん中が高く周囲は傾斜ばかりのグリーンもあります。どこにカップを切るかと、どうやって垂直に切るかは神のみぞ知ることになります。
この神聖な作業は、先の3点(垂直・綺麗・適深)をクリアーできていないことがあり、やり直しとなることがしばしば起こります。
 また切った穴の、土くれと芝草(コア)は、今まで切ってあった穴(カップを取り外すと穴が開いています)の位置にぴったり高さを合わせてはめ込むのですが、誰がみても元のカップ位置を探すことができないならば大成功であります。(まるでだまし絵)

芝の健康診断
そのほか、カップ切り作業者に対して作業前に注意喚起される大切な内容は、以下のような項目です。

@ グリーンに傷はないか。
A グリーンに病斑はないか。
B グリーンの健康状態はどうか。

言葉にすれば、まるで臨床医の教科書みたいになってしまい、恐縮してしまいます。

@ の要点は動物の食害とか蹄による傷、最悪人間による悪戯および作業機械の刃の千切りやオイルもれによる障害などを見つけること。
A の要点は、黄色・茶色・赤色・黒色・灰色などの色の変化に加え、匂いや沈みなどを感じて、病気を判定することになります。
B の要点は、芝草の茎や葉の状態をみて、イキイキしているか、葉に捩れがないか、古い葉に中にも新しい葉が出ているか等成長に関するポイントを観察します。

以上表面を見た後は、いよいよ地面の下を見ます。

カップ切りは地面の下の状況を見るための良いチャンスです。
10cmの深さに根が集中していますので、この部分が綺麗に抜けて途中で根キレがないかどうか、また密植度もしっかりしているか、コアが柔らかくなく硬すぎず等々の観点があり、地面の下には大切な情報が眠っています。
一度目の採取はこのコアになります。
次に2回目の採取はこの下ですが、床土の断層面が現れます。
過去の作業の証が断層になっていますが、多くは砂の層が重なって見えますので、その回数を数えるとまるで年輪のようにも見えます。
恥ずかしい話ですが、全ての過去(歴史)がここにすり込まれ、失敗も成功も感じます。
またこの情報が如何に大切かを理解していれば、一流のコース管理者になれると思います。
やった作業の結果も分かり、今後しなければいけない作業も考えられる良い仕事です。

posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編

2017年02月12日

目土のやり方

張芝の目土
 芝の管理は目土次第という話であります。

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 現在のゴルフ場では目砂と焼き砂が多く使われており、一昔前の砂と土を混ぜた目土は少なくなってきました。(張芝の場合は砂と土を混ぜた目土が欠かせませんが)
目土の意味を問われると、一言では説明できませんのが敢えて言うならば、目土をやれば芝は良くなるという事でしょうか。
 最初に芝張り(種を播く場合もありますので、これを除いて話を進めます)をします。この時に目地(メジ)という言葉が出てきます、芝片(四角に切り取った芝片=ソッド)を並べていきますが、その隙間を目地と呼んでおり、目地を埋めて空間をふさぐとき使うのが目土です。

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 また、その後地際の保護と生長点を守る為、また凸凹を均し平らにする為、さらに古くなった芝や枯れた芝や根(サッチ)を分解する為、目土をします。
 密植度を上げる為(美しいターフを作る)には、刈込と目土を繰り返しますが、肥料分を適時に与えなければなりませんので、これらは三位一体の工程だと考えます。
(この目土のタイミングは成長するときですので、芝の種類によってタイミングは異なります)

砂の定義
 目土の材料は、先ほど述べたいわゆる砂でありますが、砂と土とは何が違うのかというのかという質問が出ると思います。
しかし砂を定義しないと話が見えなくなるので、それをはじめに整理します。
石を細かく砕いていくと砕石(砂利)になり、さらに細かく砕いていくと砂になり、さらに細かく砕いていくとシルトになり、さらに細かくすると粘土になります。
この過程の中で粒径が2mm〜0.05mm付近を砂と呼んでいます。
しかし土と呼ばれているものは、生き物が生活できる有機物が含まれており、大概は植物の腐食したものが長年堆積してできたものです。
 また焼き砂は読んで字のごとく、砂を工場で焼き、雑草の種や病原菌を殺したもので、乾燥しているので、高級目土(目砂)として取扱いされています。
 コース管理で一番お金を使うもの、それは砂かもしれない。
 予算によって、砂の質と量を変えなければいけないのですが、湯水のごとく予算があれば、おそらくその矛先は良質な砂を多量に使う事になると思われます。
しかしまた一方では、芝の地際に分厚く砂を播くことはできません、砂の分厚い所は成長できなくなり、やがて枯れてしまいます。
やり過ぎは禁物ですが、芝の丈に対し20%位を上限と考え、それも2〜3回に分けてやるのが良いと思います。(もちろん目土前は刈込みをしておかなければいけませんが、急激な低刈りは芝生を傷めますので、30%以下という原則を守りたいものです)

目土散布機
 この均一目土散布を可能にした機械が、「目土散布機」という名前でゴルフコースが所有していますが、人間ではなしえないスピードで均一(厚さを調整できる)に散布されていきます。

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 この機械が発明されていなかった昔は、スポーツターフなどという綺麗な芝生は管理が不能であったのではないかと考えます。
 スポーツターフという言葉は、最近耳にするようになりましたが、ゴルフ場ばかりでなく、テニスコートや野球場やサッカー場など多くの綺麗な芝生が見かけるようになりました。
 芝生の上で、スポーツするのですから、それは密植度と硬さと強さが求められます。
勿論、回復力も重要なポイントとなります。
 その中でも、やはりゴルフ場のグリーンは最高の状態を保っていなければならない聖域とも思われる空間と言えます。
そこには、ボールが落ちてもへこまない強さと、ボールが早く滑らかに転がる、つまり均一さが求められているからですが、ゴルフ場の管理ができれば、きっとなんでもできますね。
posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編

2016年12月13日

コース管理の人間模様

 ゴルフコースの立地は都会にあることが少なく、反対に郊外あるいは山岳にあることが多いと思います。
また40年前の建設ラッシュ時は、全国あらゆるところでゴルフコースが造成され、雨後の筍のように増加しましたが、現在では新規誕生するゴルフコースは稀となりました。
 当時ゴルフコースの「芝管理」教科書が少なく、コース管理マニュアルと言われるものも存在せず、常に対面で先輩の指導を受けて仕事をしていたことが思い返されます。

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 また働き手も農家あるいは手先が器用な大工さんや左官さんが多かった気もしますし、新入社員がコース管理に配属されたのは数少ない時代だったと思われます。

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 こうした背景の中で、仕事は日々何が起きるか不明であり、何か起きるたびに原因と対策を考えたことが思い出されます。
 何しろ芝草は生き物であり、芝草の気持ちになって感じることが大切な事と考えていました。
 しかし、振り返ると40年後の現在も昔となんら変わっておらず、ただコース管理のスタッフ人数が少なくなっていることは事実で、少ない人手で最大の仕事をすることが求められています。
○○ができる人が重要であり、なんでもできる人は何もできない人と言われることもあります。
○○ができることを積み重ね、全ての仕事がこなせるようになるまで約10年という単位の蓄積が必要かもしれませんが。

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 自分のゴルフコースの周辺を見回すと、隣接するゴルフコーススタッフの面子は長年
変わっていませんが、親会社が変わるたびに正社員は減少し、パートやアルバイトが増加となっているようです。
 しかしながら、ゴルフ業界全体が大衆化(接待ゴルフは縮小し、且つ会員は高齢化し減少を辿っています)しなければいけないようなので、初心者の受け入れを考えてコース管理を計画しなければいけません。
 例えば、昔は平均的に上手なプレーヤーが多く、隣接の施設や設備に打ち込み被害は少なかったのですが、現在では、練習よりもコースデビューが先になり、思いがけない打球事故がおきるものと感じています。
 こうした中で、打球事故の防止でネットを立てるとか、ショットを規制する木を植栽するとか、逆に打球の落下点を広げるとかの土木工事、まさに職人芸が光る場面が増加しています。

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 また、経年劣化による、施設や設備の修繕とは土木工事による測量や重機の運転、コンクリート打設、鉄部の塗装、看板の作成等々多種多様な作業をこなす人材が必要です。
 こうした職人的な作業を、自前でこなすことが必要になり、その人材の確保がますます重要なのは、いま一番のポイントであると思います。

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 一方この職人たちの活気をもたらすには、新入社員の採用であり、教える楽しみは先輩社員の生きがいでもあると考えます。
 世界でも優秀な日本人ならば、命令された内容が間違っていたとして、その間違いを修正して作業を行える能力があると思われます。
 例えば日本の農家は、米の作り方や野菜の作り方は工夫が見られ、間違った農薬使用などありませんので、世界に誇るべき商品を作っているものと感じます。

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posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編

2016年12月12日

コース管理機械の替え時

 自家用車の買い替え時と重なって、思い悩むのがコース管理機械達です。18ホールで新車ばかりを買うと、約2億円と言われるほど、スーパーカー達が並んでいます。
中には、エンジンが全く無しで牽引するものも。・・・何百万円?
 どうして高いの?と言えば、手作りだから生産ラインに乗っていないから、町工場で特別に作っているから等の事情がありそうです。
まさに発明工夫さながらのいでたちで、注文に応じて作っていること間違いなしです。
例えば、自動車の2tダンプや軽トラを改造して新たな作業機械を作ったものがありますが、乗用カートを自前改装してタンク車を作るのも有りです。

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 さて、ゴルフコースの管理機械で一番多いのは刈込機械達で、ロータリーモアとリールモアがあって、横回転や縦回転で全く異なる刃をしているものです。
ロータリーモアは、鉈刃とも呼ばれて鉈が横に回転し、ちぎられるように葉は刈り取られるし、リールモアはリール刃と呼ばれる独特の刃で下刃とワンセットになり、両刃に挟まれて、葉はカットされます。また刃のセットは複数が多く、3連とか5連とか7連があり、奇数ばかりなので不思議なのです。

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 コース管理の主な作業は、刈込、収集、踏む(転圧)、施肥、施薬、更新、目土、芝剥や種まき等ですが、土木(土木水道)や舗装や大工などの作業や伐採や植栽が多いので、何屋なのか判断できません、一言でいえば、農業=農家の基本的作業と同じです。

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 刈込はモアという名称で販売されていますが、以下収集はスイーパー、転圧はローラー、施肥と施薬は散粒と液体散布機、更新はコアリング系かパーチカル系の機械に分かれ、目土は散布機、芝剥はソッドカッター、種まきはシーダー等という名前でおおよそ区分されています。見た目の姿や形が宇宙機械の様になっており、名前が多種多様、分類が困難なものです。さらに自走式と牽引式、乗用式と仕様が分かれるため、これを操る事(運転すること)が重要になっています。

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 さてここからが本題ですが、これらの機械達の寿命は何年でしょうか。
機械達は運転時間をアワーメーターとい計測器で積算され、ある寿命が設定されているようです。実際はこの設定すら過ぎてしまい、危険信号が点滅しても動かしている現状があります。ゴルフ業界はいま不況に陥っており、集客力が劣り且つプレー単価も下落し、収入は良かった頃(バブル期)の半分以下になっていますので、買い替えができません。
 すなわち修理を重ねて、日々の作業を行っているゴルフコースが沢山あります。
その機械の修理費用が嵩み、ますます運営困難に陥ります。
クラブハウスの老朽化による維持修繕と同じくらい、コース管理機械の修繕費は膨らみそうです。
 コース管理機械の修繕を検討するときは、新規購入金額の30%以下と考え、それ以上ならば修繕をやめるのも決め事として重要です。
 管理者として最も重要なことは、機械の修繕費を抑えること、費用が増加することはイコール利益が減少することと同じで、日々の点検整備がこの修繕費の削減につながります。
 日々機械の管理は、大昔はメカニックキーパーが担ってきましたが、現代は使用者が点検と整備をすることが大切と思われます。
 またこの点検整備こそは、コース管理の心臓部であると考えて良いと思います。
この日々の点検としては、使用した人が機械の異音、異臭、発熱、動作不良を感じ報告することで、その役割は達成できます。
 日本人は世界一優秀な民族といわれ、機械の管理に関し、几帳面な性格や疑問を持ち、取扱いの工夫ができる人々だと信じて疑いません。
posted by ミナミフジCC at 11:53| コース管理入門編

2016年12月11日

刈高の妙

 グリーンの刈高4mmとかティグランドのそれは15mmとか、あるいはフェアウェイのそれは25mmとかラフのそれは40mmなどと業界の話を耳にします。

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 それは噂話に過ぎず、日本のプロトーナメントでは夫々3mm、10mm、20mm、60mmとか言われ、さらにファーストカット30mmとかもあるらしい。
まあ何のことかは判りにくいですが、画像としては綺麗に色合いが出ますし、ラフに打ち込んだ時に、アマチュアならばラフでボールは見つからないし、深くて打てないというところですか。またドライバーの落とし場所はフェアウェイを狭く(大体10m以下)して絞り込んでいます。

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 さて、私は時々マスターズトーナメントをテレビで観戦しますが、オーガスタナショナルのラフは綺麗で、ボールは探しやすいし打ち易いが、グリーンのアンジュレーションはすごく高低差があり、寄せもパットも受け付けないようです。またバンカーはプレーヤーから見やすく砂が地際まで持ち上げられているが、距離感がカモフラージュされ、ベストポイントに球を置きにくいように設計されています。
一方、全英OPが行われるコースはリンクスで、自然そのものの起伏があり且つラフが深いようです。さらにバンカーは、ポットバンカーが普通で、深い穴の底に砂が平らに敷かれており、側面は芝が積み重なったように見えます。
 河川は自然の流れそのままで、昔からそこにあったと思われます。
この対照的な二つのゴルフコースは、全く戦略が異なるゴルフコースであり、興味深いものです。
本題にもどりますと、芝の刈高はゴルフコースの肝でありますし、どの様なプレーヤーが多く、お客様が何を望んでいるかにより設定は異なります。(一応毎日の刈込によりセッティングは変えられますが)
最近の若い者等はマナーが悪いとか、昔の一流コースは紳士ばかりだったとか、コースのコンディションにケチをつける人は皆無だったとかという話を聞きます。
いまゴルフコースで大切なことは、いまどきのプレーヤーの腕前とか、何人プレーするのか、今日のコースセッティングとプレーヤーのスコアーはどうだったのかであります。
コースセッティングとは、そういう内容を含み設定しなければいけないと思います。
何が自分のコースの特徴なのか、何が喜ばれ何が疎まれているのか、その答えは異なりますが、刈高の妙と答えは一致するものと感じます。

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 当ゴルフコースは、緑豊かに美しい芝生と、打ちやすいラフ、転がり易く早いグリーンが望まれていると思われ、噂話と異なる刈高を実施しています。
どちらかというと短めな刈高を演出しています。
また当ゴルフコースは、ラフ刈りの面積が大きなため刈込作業時間を取られること、さらに地形と地質が絡みモアが破損しやすい特徴があります。
その為壊れなくて刈後後が綺麗になるラフ刈機種とは何かを考え、刈機種を選定しています。
(それが何かは秘密にしておきます。)
posted by ミナミフジCC at 09:41| コース管理入門編

2016年12月10日

木々の伐採や植栽など

 ゴルフプレーにおける戦略上の名木は、何故そこにあるのか?とよく聞かれます。
当ゴルフコース#16のPAR5ロングホールのティーショットの鍵となる「樹齢約150年モミの木」は、その名木であります。

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 聞いた話では、もともとコース上にあった樹木で、その名木を戦略上残したようです。
このような名木は設計の段階から目をつけられているものですが、さる高名なゴルフコース設計家の先生に一般論をお聞きしたところ、その名木があるから、それを生かすため、コースレイアウトをするようです。
つまりは、コースレイアウトには全て設計者の意図があり、細やかな観察や感性・ゴルフの世界感があります。

 ゴルフコース設計の歴史上には必ずイギリスのアリスター・マッケンジーが登場してきます。
かの博士は、ボーア戦争に軍医として参加したときのボーア軍のカモフラージュ作戦が設計に影響を与えたと回想しています。

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 さて、コース管理者にとって樹木の管理は重要なポイントでありますが、例えば、台風により木が倒れた、あるいはヘビーラフの木が大きくなり枝をぶつけ競い合っていて枯れ始めた、あるいは木々が成長し枝が大きくなり芝生が日影になり雑草が増えた、同じく木々の密集により風がグリーンに入らないのでグリーンにカビやコケが繁茂しているなどです。
勿論、設計者の意図する名木はどうやって保存するのか難題が残りますが。

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 さて当ゴルフコースにおいて、#14グリーン上に最近カビやコケが繁茂したが、原因はラフの木々が成長し密植状態に陥った為、太陽の光と風が入らないことと判断しました。
そこで、グリーンの南側斜面の山側と谷側の数十本を伐採し、抜根や整地並びに排水枡の設置と芝張りを実施しました。
このために費やした期間は1ヵ月余りで、時期は3月であります。
その後は、くだんのグリーンは生き返って、ベストコンディションを保っています。

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 ところでゴルフ場の木々の伐採は一、プレーヤーから反対ということが多いと思われます。
なぜなら伐採すればコースの景色は変わり、本人の深い思い入れが失ったりするからです。
しかし、自然や植生は時代の経過とともに変わりますが、最近の日本における天候が変化していることは皆さんも知っていると思います。
 例えば地球の温暖化により、気温は上昇し海面も高くなっていることが挙げられます。
最近は台風が日本近海で発生し、台風被害の台頭となり、同時に日照時間が短くなり曇天日が増加しています。

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 ゴルフ場の芝は、この環境に対応できず、成長が抑制されることもしばしありますし、長年異なる環境に持ちこたえてきた樹木も、芽だし時期や開花時期、さらに落葉時期がずれ始めてきました。
 農業の作物分布図が変わるとか、漁業が収穫分布図も変わる・・・、芝の分布図も変わります。
最終は寒地が無くなり、暖地か亜熱帯に変化するなど予想を上回る展開もあります。
そうなると植栽は徐々にやり直しに入り、樹木(森林)は歴史とともに変わっていくかもしれません。

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posted by ミナミフジCC at 09:09| コース管理入門編