2017年03月05日

播き芝と張芝

南富士カントリークラブ 雑感

播き芝
 国内の多くのゴルフ場は、洋芝(寒地型)は播き芝によって、日本芝(暖地型)は張芝によって、芝生を育てています。

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 場所によっては反対の、暖地型で播き芝を行う事もありますし、寒地型で張芝を行う事もあります。
しかし、ここでは説明しやすいように、前者の前提で話を進めてみたいと思います。
 播き芝とは、洋芝の種を播種することで芝地を作りますが、洋芝の種は多種多様で、どの種を使うかによって種の大きさや重さが異なるため、作業はかなり異なってきます。
例えばペレニアルライグラスを例にとると、これが種としてサイズが大きく1g当たり550粒で、u当たり50g施用するのが標準的な仕様であります。
(ペレニアルライグラスは一年中枯れない品種であり、ゴルフ場以外でもサッカー場や野球場などで幅広く使用されている。)
 これに対してペンクロスベントならば、これが種としてはサイズが小さく1g当たり13,000粒で、u当たり8gになります。
(ペンクロスベントグラスはゴルフ場のグリーンに主に使用されている。)
このように種の違いによって施用量は異なりますが、共通点としては、@覆土の量(種の直径の2倍から5倍程度)、A土に種が接していること、B播種後の散水が必要、等になります。また洋芝の発芽適温は15℃〜25℃と言われており、春蒔きと秋蒔きが基本であります。
 芽出し後は散水を定期的に行い、根付きを確認できたならば刈込み始めます。
刈込みの刺激で、葉は「分げつ」を始め、葉の数は増え始めます。
 刈込高は種類と時期や成長のスピードによって異なりますが、目標としている密度(面積当たりの葉数)に向かって、刈高は徐々に下げていくものです。

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シーダー
 さてゴルフ場では、造成直後の床土に播種する場合は、種吹付工法や種シート貼り付け工法等を使う事が多いのですが、メンテナンスでは、コースの営業停止(クローズ)を避けるため、芝を残したままの作業(オーバーシードやインターシード)を行います。
このため、ゴルフ場では専用のシーダーという機械を使っています。

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 このシーダーとは、溝を切って種を植えるものや、穴を開けて種を植えるもの等がありますが、グリーンほどの緻密な芝部分は、スパイカーシーダーという機械を使用します。この機械は大型転圧ローラーに突起が多数ついており、この突起で多数の穴を開けて(スパイキングとも言われている)種を播くものです。

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 ゴルフ場は芝管理面積が大きく、効率重視(経済性重視)という観点でいつも検証しなければならないため、種の播き方(どの時期、どんな方法で、何をどのように)がゴルフ場ごとの立地で異なってきます。
即ち、気温や地質および立地等により、使用する芝の種類は変わりますし、種の播く時期や管理方法は異なります。
 また種の大きさによっても、覆土の材料や目土の厚さも変わってきます。
播種を実施するためには、事前にかなりの発芽率や成長具合の検証が必要になってきますが、新品種の開発や気象の変化、環境の移り変わりや機械の技術なども含め、各ゴルフ場で日々実験の繰り返しが大切と思います。

張芝
 日本芝と呼ばれているのは、主にノシバやコウライシバですが、これらの芝地(ターフ)は、張り芝によって育てることが多いです。また当ゴルフ場のある富士市は、富士山の裾野に位置し、この芝畑(張芝用)が多く育てられている為、切った芝(ソッド)を安く手に入れることができます。

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 静岡県では切った芝一枚、50cm×1mのロールサイズを2枚で1セット(1u)として販売しており、厚さは3cmから4cmが通常で、張り方はベタ張りが多いです。
 当ゴルフ場では、積雪さえなければ、どのシーズンでも張芝を実施できますので、冬場に排水工事やティグランド増設工事を行い、工事個所の芝はいったん切って保存し、工事終了後にこの芝を張り戻しています。
 生育適温は20℃〜25℃と高い為、梅雨前の張芝が最も成長しやすく、活着できるまでは2ヵ月ないし3ヵ月で綺麗に仕上がります。
 芝が活着後は芝が青々として成長が見られるので、刈込みに入ります。
また刈込みが起爆剤となって、匍匐茎(ストロン)や走出枝(ランナー)と呼ばれるものを盛んに出す習性があります。この匍匐茎らは貪欲な生命力を持っていて、地上も地下も這い出して拠点を作り、根をつけて茎を出すことを繰り返します。
この働きで密植し、綺麗な芝地(ターフ)が出来上がります。

目地(メジ)
 目地とは張芝の間の空間でありますが、目地を埋める材料は、砂と土と土壌改良剤というものをブレンドします。

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 目地の役割は芝がずれないこと、乾燥しないこと、芝面を平らになる事などですが、取扱いがしやすい砂ばかりで目地を埋めると、乾燥してしまい芝は枯れてしまいます。
 ゴルフ場は結構ベタ張り(無目地)をしますので、かなり予算がかかります。
ゴルフコースにとって芝は商売道具であり、綺麗が当然であるし、また家庭の庭やグランドのように平らな地形ではありません。
 特に、マウンドやバンカーなどの斜面は、ズレや水流れが発生しやすく、ベタ張り以外は考えられません。
張り芝の基本は、目地のラインが一直線にならぬように、交互に張ってゆくこと、また目地間隔を3〜4cm位空けるだけで、30%位少ない材料費で済みます。(目地張り)
 話は変わりますが、切った芝(ソッド)の厚さですが、土がたっぷりついて絶対枯れない物がおすすめです。
但し値段は(原価と輸送費がアップし)高額になります。
posted by ミナミフジCC at 15:47| コース管理入門編

2017年03月04日

カートプレーの怪

南富士カントリークラブ雑感

カートプレーの怪
 私自身の話で恐縮ですが、30年以上前にハワイ(オアフ島)のゴルフ場でプレーをしました。
この頃、日本国内でセルフプレーは河川敷が多く、手引きカートが中心でしたので、乗用カートに乗ることはなく、ハワイでのゴルフプレーが2人乗りの乗用カートで行うという経験は、新鮮でありました。
プレー中、次のホールへの道路を探すことがたびたびおこり、看板(多くは道路に殴り書き)を見ながら迷いながら、ハンドルを切って進行しました。
カート道路には白線で70Yとか99Yとか(適度に)残り距離がかかれているので、これを参考に寄せクラブを選択しましたが、どういうルールでこの距離が測定されているのか理解不能でした。
カート道路は、ある場所はフェアウェイを外れ、ある場所はフェアウェイに近くなり、またある場所はラフに入りと出たり入ったりしながら進行しました。

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 その時飲み物を積んだカートが来て、ハンバーガーやコーラを販売していましたが、今でいうならば移動売店です。われわれは早朝スタートで、朝食を食べていない為お腹が空き、こぞって購入しました。

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 またマーシャルカー(レンジャーという名前だったかも)は、プレーの遅い人を探して注意しにやってきますが、「ハリーアップ」と叫び、プレーの遅い人をピックアップして次のホールに連れていきます。(何か悪いことをしているような気分になりました。)

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 ゴルフ関係者のわれわれは、何から何まで勝手が違う環境でプレーをすることの驚きと、日本のゴルフ場が今後どうなっていくかを心配しました。
そして今日、日本はまさに乗用カート&セルフプレー時代がやってきました。

 しかし、振り返ると30年前のハワイでのセルフプレーとは異なった形で日本のゴルフ場は進展しました。
つまりは2人乗りではなく4人乗りカートで、プレーヤーが運転するのではなく電磁誘導の自動運転で、カート道路はコース外の林地でなくコースのフェアウェイのラインに面してレイアウトされ、距離表示は100Yと150Yが杭か看板で統一されているではありませんか。これは、日本流のゴルフカート導入を誰かが仕掛けたからだと納得しました。

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 日本のゴルフ場は、この30年間カート導入とセルフ化には手を焼きましたし、苦情も沢山受けました。(ゴルフは歩くためにやっていて、カートに乗るためではないと。)
そもそも日本はゴルフの歴史が浅く、まだまだ贅沢な遊びと思われているし、子供のころからゴルフを楽しめる環境にないため、日本人のゴルフプレーヤーの腕前は今一つであります。またゴルフ場を造る土地が都会部に少なく、郊外の山間部に多くあるため、土の切り盛りによる造成費用が掛かるし、水防災工事にかかるコストも多大になります。

 もともと日本は火山国でありますから、地質も岩と石が多く、さらに雨量は年間1500mmと、ハワイの3倍にもなります。(日本は森林が多く、世界一の水資源国でもありますが。)
多くの日本のゴルフ場の環境はハワイとは異なり、フラットな地形は少ないですし、排水の良い土質は少ないことが挙げられます。

 日本における人気ゴルフ場は、プレーの難易度ではなく、芝の綺麗さが大切にされており、この風潮がカート導入に影響を及ぼしたのではないでしょうか。

 現在、日本のゴルフ人口をどのように維持するのかが課題になっています。
そもそも日本のゴルフ場は、いまや70歳以上のプレーヤーに支えられて成り立っていますが、今後若い男性と女性がどれだけゴルフをしていただけるかは、ゴルフ場の存亡に影響を与えるものと思います。
若い人とゴルフをすると学ぶことが多いのですが、まずはキャディ付を望みません(キャディさんとの対応が難しいと考えている)し、自分が勤務する会社の上役とのゴルフは望みません(仕事でゴルフではなく、あくまでプライベートでゴルフをする)。
さらにゴルフプレーはスコアーが大切なのではなく、美味しい食事や綺麗な風呂場やマッサージを楽しむ場所である。
(苦しいことは望むわけでなく、楽しいことを追い求める)
 
 昔と違ってきたことは、カートでおやつを食べることで、乗用カートにごみ箱は必要アイテムです。
また最近はカラスの被害が急増しています。乗用カートは食べ物が豊富だと知られたからだとおもいます。
時代は移りにけりですか。
posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編

2017年03月03日

カート道路の凸凹補修


カート道路の凸凹補修

 はてさて、通常の舗装道路とは異なり、私たちはゴルフコース内の舗装道路を管理しているわけですが、道路管理は問題が多いものです。
 高速道路ではない、国道ではない、県道ではない、市道でもない・・・・、つまりは私道という事になり、その基準は工事予算によるという事でしょうか。
 このカート道路の保守にお金が欠けられるか否かは、まさしくゴルフ場の経営状態がどうなっているかの判断材料にされやすいものです。

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 多くのゴルフ場は、このカート道路の凸凹までお金と手間をかけておらず、どこにプレーに行っても残念な思いをしながら帰ってきます。(カートが揺れる度に小物が落ちます)
さて舗装道路も10年を目途に、急速に劣化すると言われています。
 この凸凹になる理由は様々あると考えられますが、道路工事の施工にお金をかけていない事が一番でしょうか。
 
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 道路補修工程は、表層のアスファルト(一部コンクリートもある)をカッターで切り撤去し、下層路盤を均し、その後プライムコート(アスファルト乳剤)を散布し、砂を散布してからアスファルト合材を入れてローラーをかけて均すといったものであります。
この中の下層路盤ですが、これが全くない道路が数多くあるのですから、補修工事は大変です。(下層路盤が無ければ、クッションがないベッドのようなもので、車両の重みに耐えかねず、道路表面はすぐに壊れてしまいます。)

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 さらに、道路の排水やコースの表面排水を考慮していない場合があり、修理してもすぐに破損してしまいます。(道路や道路わきにいつも水が溜まっているところは、道路がすぐに破損します。)
また表層のアスファルトの厚さが云々されますが、通常は厚さ5cm(公道)で行われており、ゴルフ場では2cm〜3cmの厚さが多いものです。
さらにコース内のカート道路は、電磁誘導線が埋め込まれているため、この線の張り直しが必須であり、さらに水道管や地下埋設ケーブル(電気)にも注意しなければなりません。
カート道路の補修時は、砕石層の下層路盤(約50cm)を掘り下げて、道路を横断するこれらのライフラインの入れ替えも発生することから、話は簡単ではありません。
さらに道路に木の根株があると、この木の伐採と抜根作業が増えます。
さて、どのゴルフ場にも当てはまりますが、地面の下に何が埋まっているか、あるいは地面の下の工事はきちんと行ってきたか等には疑問が残ります。

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 50年経過した今こそ、道路整備が必要ですが、いざ整備に入るとこれはどうして、何故こうなのといった問題が発生します。
だからこそ、道路の補修にはいろいろなアイディアと工夫が必要だと考えます。
posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編

2017年02月19日

バンカーはコースの顔

南富士カントリークラブ キーパー雑感
バンカーの種類
 バンカーとは、砂の入ったハザードであります。主にサイドバンカー(クロスバンカーとも呼ばれる)とガードバンカーに分類されます。
 バンカーの場所を表示する為の名称として、フェアウェイの脇にあるそれをサイドバンカーと呼び、グリーンの周辺にありグリーンを守る意味でガードバンカーと呼んでいます。

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 一方その形状が異なる為の名称として、深いそれをアリソン(英国設計家アリソン氏によるもので、顎が高く反って出しにくい)バンカーとよび、小さくて穴が開いているそれはポッドバンカーと呼んでいます。
ゴルフ場の発祥の地スコットランドでは、芝を積み重ねた法面(壁)を作っていますが、これをソッド(芝を四角に切った片=ソッド)ウォールバンカーと呼ぶこともがあります。
またそのほか、砂が地表まで掻き上げられているサンドフェースとか、芝が地表まで張られているグラスフェースなどとも呼ばれております。

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バンカー均し
 バンカーの数は18ホールで、おおよそ70個から100個ほどありますが、朝いちばんで砂を均しておく仕事が「バンカー均し」と呼ばれています。通常は乗用のバンカー均し機(サンドプロ○○)を使い、バンカー内を走って均しますが、あくまで底の平面のみを均し、それ以外の斜面は手作業で行うこととなります。

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戦略的バンカー
 最近のリニューアルゴルフコースは戦略的設計を取り入れている設計が多く、コースの顔としてグリーンやバンカーが様々な形状に作られていることに特徴があります。
戦略コースとは、パーを狙うルートとボギーを狙うルートが異なり、むやみにピンをデッドに狙うのではなく、安全ルートもまた存在するのです。
 自分で決めた場所にボールを置くのですから、上手くいくかどうかドキドキすることに繋がり、プレー技術を競うことで楽しくなります。
 しかし、コース管理する側に言わせていただくと困ったことになります。
例えば、グリーン周辺のバンカーが大きくなり、またポットバンカーが多くなった場合は、このグリーン周辺の刈込みは面倒になります。またグリーン全体がガードバンカー側に傾斜し、グリーンに落ちたボールはコロコロとバンカーに吸い込まれてしまう設計などは、プレー上はわくわくドキドキでも、雨降りはバンカーに水が溜まりやすくなり、その排水作業は厳しくなります。

バンカーの排水
 日本はそもそも降雨量の多い国であり、雨に恵まれた(風水害の多い)地域にありますので、この事情を考慮すれば、バンカーの排水施設は必至事項なのであります。
 しかしバンカーの排水を前提にコースが設計されるようになったのは、ここ40年位前の話で、それ以前はバンカーと池は同等構造の扱いを受けていたと考えられます。
 バンカーに排水が無ければ後で取り直せばよろしいという話が出ますが、これがなかなか曲者なのであります。
バンカーは建物でいえば地下1Fの部分になりますので、地下水の排水をどうするのかはとても難しいのです。(汲み上げしか方法がありません)
建物ならば壊して新しいものを作りなおすという事になりますが、ゴルフコースも全く同じ事なのであります。
 最近はバンカーの地下に貯水タンクを作って、バンカーに溢れた水を溜めこみ、地下深く水を流すという仕組みができましたが、貯水ブロック(キューブ)と呼ばれており、当クラブも少しずつ試験導入しています。
さて通常のバンカーで排水先への勾配が取れる場合、肋骨排水(枝管を肋骨のごとく本管につなぐ)を取ります。

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 また、排水管は暗渠用(有孔管)を使い、パイプ周辺の水を絞り出して排出しますが、砂と混じった泥が排水管に流れ込むことを防ぐ濾過するシート(タフネルシート)を巻き付けます。
しかし、バンカーに水が溜まり池のようになってしまうと、砂と土あるいはシルト(砂より細かなもの)が混じりあい、この濾過シートが目詰まりして水が流れにくくなるものです。



バンカーの砂
そもそもバンカー砂の理想的な条件は以下のように整理できます。

・粒径がそろって、足で踏みつけて硬くならないもの。
・色が白くてきれいなもの。
・排水が良く水が溜まらないもの。

しかしこうした理想の砂は高額であり、初期費用ばかりでなく補充費用などが嵩み、
長い期間のストックもできないため、常時安定した状況を維持できないと思われます。
(毎年バンカー砂の補充が予算不足の為困難になり、補充しないか、または補充しても毎年異なる砂を補充し、違和感が出やすい。)
posted by ミナミフジCC at 09:33| コース管理入門編

2017年02月18日

ティーグランドの必要な広さとは

ティーグランドとは
 ティーグランド(tee groundあるいはteeing ground)は、出発区域のある一定の広さをもったエリア(グランド)を指しているのですが、プレー上は2つのティーマーカーによって定められた奥行き2クラブレングスの仮想線で囲まれた区域を言っています。
 ここで論じるのは、あくまでコース管理上言うティーグランドであるのでご注意いただきたい。
またコースの長さ(距離)とは、ティーグランドの中心位置から計測されており、グリーンの中心点までの距離をスコアーブックや看板で表記されていることが多いと思います。(フェアウェイ上のボールの落下地点を定め、コースなりのセンターラインの距離表を示す。木々やハザードや山あるいは崖などが存在するので、定められたプレーラインの距離である。)
 通常コースの設計上は出発点エリアティグランド(TG)が狭く、フェアウェイに向かって次第に広がっていきます。多くのゴルフコースでは、TGにはレギュラーティーとかバックティとかフロントティがあるし、さらにはシニアティやレディースティも存在します。
それも、あちらこちらにある(プレーの楽しさを演出するため)のが多く、使用するTGで景色や戦略が異なるのもたのしみと思われます。
いずれのTGも少し高い位置にあって、見晴らしが良く、長方形が多い。
しかし最近では、円形もあるしアメーバ形をしているそれもあります。

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ティーグランドの面積
 TG面積はおおよそ一面200u位で、1ホール当たり数か所の合計が600u位ですが、
例えばスターティングホール(基本的には1番ホールと10番ホール)のレギュラーティーやショートホールのティーは傷みやすく、面積が欲しいと感じます。
 なぜならプレーヤーはスタートホールで素振りをするものですし、ほぼ全員の素振りを受けて芝は無くなっていきます。(特に靴の場所)
 さらにショートホールはティーショットでアイアンを使いますので、芝がえぐられ(ディボッドという)ます。この傷を養生するため、2つのティーマーカーは頻繁に移動することになりますが、移動すればするほどディボットも増加します。
 問題はTGが高い位置にあるため、登り下りするルート(まるで獣道)は何時も黄色く変色していきます。
また、利用者数とTGの傷み具合は比例するものと思われますので、人気のゴルフコースで毎日満員御礼という場合は、頻繁にティーマーカーを移動し、また必要面積も大きくなります。
芝の種類によって、成長期は異なりますが、ノシバやコウライシバ(暖地型)ならば夏の時期のみ成長し秋冬期休眠となり、この休眠期に踏圧やディボッドなどが回復できず痛みが激しくなります。(春先に全面芝の張り替えなども起きます。)
 小さなTGが沢山あることが良いのか、大きなTGのいろいろな場所を使ってやることが良いのかは賛否両論ありますが、最近の傾向は管理しやすい集中型(大面積型)がもてはやされています。
posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編

2017年02月17日

エルニーニョとラニーニャ現象

エルニーニョとは
 エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象です。逆に、同じ海域で海面水温が平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれ、それぞれ数年おきに発生します。ひとたびエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられています。
エルニーニョとは男の子の意で、ペルー沖でクリスマス頃から南東貿易風が弱まり、赤道海域から暖水塊が流れ込み海水温度が上昇します。

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http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/data/elnino/learning/faq/whatiselnino.html

 ラニーニャとは女の子の意で、南東貿易風が強まり、海面水温が平常時よりも低くなる現象を言います。
前者では、雲の発生はインドネシアと南米の中間多く、また後者はインドネシア側で雲の発生が多くなります。

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http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/data/elnino/learning/faq/whatiselnino.html

 現在はラニーニャの続く時期であり、日本では高温で多湿が続くと考えられます。
ラニーニャでの問題点は何か?昨年同様ならばペンクロスベントが被害を受けるということになります。(コウライ芝も被害をうけるかもしれません)
また春から高温・多湿&曇天(日照時間が少ない)が続くと、グリーン更新作業の時期が問題になるし、場合によっては更新作業を避ける(実施しない)ゴルフ場もあると思われます。

グリーンの健康管理
 春と秋の良い季節が少なくなれば、ペンクロスベントグリーンにとって苦しい一年を迎えますが、今後の管理方法はこのことを頭に入れて実施しなければなりません。
 過去においてグリーンの更新作業を怠ったゴルフコースは、次第にグリーンが病気になり、雑草が増え、また茎葉が柔らかくて傷つきやすいという事が起きます。
 夏期、病気治療薬を常時使用するため、高額な管理費を負担することになります。
グリーンの健康をどのように維持するか、あるいは構造的なリニューアルをするか、草種転換をどのように行うかが鍵になるような気がします。

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posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編

2017年02月16日

天気予報とコース管理

天予報の精度
 天気予報は、情報のツールとして誰でも正確なデータと正しい予報を得ているものと理解されていますが、これが大きな間違いだと私は感じています。
正面切って天下の予報に反撃するのは、業界では初めてかもしれないし、それはおかしいと言われるかもしれません。
 皆さん、本当に天気予報を信じていますか?それとも予報は大体の方向であって、目安に過ぎないと考えていますか。

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 私は後者であり、一般的な予報でなくて、経験上自らの予報を信じて疑わない一人であります。
 田舎で農業に長い期間従事している方に、××ならば天気は崩れるとか、○○のときは天気が回復するという話を聞くことができます。
 それは、貴重な情報であり且つ一般的天気予報より地域に限っていえば、過去からの伝承も含めて正しい予報と感じます。
 「あの山に雲がかかると1時間後に雨になるとか、あの丘の空が明るくなったら2時間くらいで晴れる」とかいう話であります。
 コース管理は、誰よりも早く且つ正確な天気の予報士でなければ、仕事ができないことが多くあります。

作業計画
 例えば、何ミリの降雨があるならば施肥作業を計画しよう、快晴ならば目土をしよう、気温最低気温が10℃で且つ最高気温が15℃ならば更新作業をしよう、風は南向きならば気温は上がるが逆ならば気温は下がるので風向きで作業は変えよう、などなど天気によって基本作業は変えなければいけません。
 また作業は天気予報が的中すると準備が良い(段取りが良かった)となります。

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気象変化
 概ね天気予報と実際の天気がずれやすい原因は、低気圧の進む方向と所要時間が異なる事によって生まれやすいものですが、上空の風によっても左右されるようです。
 台風は特に予報が外れやすいことが多く、予想進路などは毎日猫の目のように変化します。
 さてゴルフコースがある富士市は、富士山の山麓に位置し、台風は必ず富士山を避けて北側または南側を通過すると言い伝えられております。
 さらに、富士山級の高い山は、上昇気流が起きやすく且つ低空の風は山にぶつかり方向が変わりやすく、上昇気流で発生する雲は雨となりやすいのです。
 当ゴルフコースは、富士山の南側に位置する標高600mという立地で、天気は変化しやすい場所です。例えば雨が止むと霧になるとか、気温が上がると霧はいつの間にかなくなり、雲が去ると太陽がすぐに降り注ぐとか、一日の間に何度も天気は変化します。

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美しいグリーン
 良い点は夏が涼しくベントグリーンの緑は美しく、また南斜面ゆえ冬は暖かく且つ雪はすぐ解けるので積雪クローズは少ないなどのこともあります。
 また標高が高いので、ティグランドには1年中青々と成長する洋芝を使って成功していますが、周辺の標高の低いコースはこの洋芝の生育が悪いようです。この洋芝は冬期間にノシバやコウライシバ等暖地型芝が休眠=枯れるのに対し、みずみずしい青さが目に付き、富士山に積もった雪景色と一対になって美しさが印象に残ります。

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posted by ミナミフジCC at 14:35| コース管理入門編