2017年10月18日

ゴルフ場の花を考える

春は花盛り
樹木に咲く花

ゴルフ場の芝が青くなると同時に、様々な花が咲き始めます。
春の花としては、ゴルフコースといえばウメとサクラが代表的なものなのです。
サクラは日本の代表的な花ですので、サクラの木の下でゴルフプレーする事はプレーヤーの憧れであるといえます。
さて毎年4月第2週になると、世界のNO1を決めるマスターズという大会が、アメリカのジョージア州オーガスタナショナルで開催されます。
マスターズの大会はハナミズキの花がその大会の雰囲気を盛り上げていますが、この大会を観戦した私の印象は、この花なしには大会が成り立たない・・・とういうことです。
さて、このハナミズキの歴史は、1912年東京市長の尾崎行雄がアメリカワシントンD.C.へさくら(ソメイヨシノ)を送った際、1915年にその返礼として贈られた樹木であります。
この史実を知ると、アメリカで大切に育てられて樹木だと理解できます。
このハナミズキとよく似た樹木にヤマボウシがありますが、こちらは純粋な日本産のもので、花の形が少し異なりまた白い花です。こちらも当ゴルフコースのあちらこちらに植えられています。
ところで多くのプレーヤーからは、ゴルフコース内に四季を通じて「花を咲かせてー」と期待されていると感じていますが、樹木は花が咲いて実がなるという工程が欠かせませんので、花が咲く時期は春が主体になっています。
ウメとサクラが終わると、サツキやツツジ、コブシやモクレンが咲きウキウキする春を実感します。ツツジといえば、当ゴルフコースで愛されているミツバツツジは、花言葉が節制や平和となっており、つつましく且つ平和な象徴として当クラブのイメージに採用されています。
また青紫の鮮やかなこの花は、穏やかな一日を迎えるにふさわしい雰囲気を持っており、安心感をもたらしてくれますし、地元大渕町を代表する花に指定されています。
さて季節が春から初夏に変わるころ、花は薄紫色のアジサイにとって代わります。
このアジサイは、日本が原産といわれており、ヨーロッパで品種改良されたものは西洋アジサイと呼ばれています。
またアジサイは落葉低木でありますが、主に庭のベースに植えられており密集度が高いため、その雰囲気は賑やかなものになります。
花の色はアントシアニンが関係しており、酸性ならば青でアルカリ性ならば赤となるのが基本でありますが、自然界は様々のことが影響しあって、一株でも様々な彩の花を咲かせます。
アジサイは日本の文化と関連が深いといわれており、万葉集にも記載が残っていますし、日本各地でアジサイ祭りがあるのも国内で大切にされてきた歴史があると感じます。
初夏から夏に移り変わると、サルスベリ(百日紅)がピンク色に咲き乱れます。
サルスベリは幹の更新時にコルク状の物質を剥ぎ落とすので、その風合いから滑りやすく、猿も滑ってしまうといわれていますが、実際猿はするすると登ってしまうようです。
夏はサルスベリのピンク色の花はかなり目立ちますが、どのゴルフコースでもグリーンの後方に植えられていることが多く、緑のさわやかな景色の中にあるピンクの花は、目標方向を示すことになり、ゴルフコースには欠かせない樹木であります。

夏から秋の花

夏から秋の樹木の花は少なくなります。
その中で萩の花は万葉集でも記載があり、深く日本の歴史にかかわっています。
ところで「萩の月」 は有名な仙台のお菓子でありますが、お土産に最高の人気があります。
お菓子に「萩」を使うとは高貴な香りがし、とても上品な名前であります。
さて萩の花はおおむね紫色が代表的な色ですが、特徴はしなだれた枝に咲いています。
萩は荒れ地に育ち、裸地における初期の生育植物と言えますが、ゴルフコースにおいては大切な存在であります。
つまり管理が行き届かない土地にこの萩は可憐に咲き乱れています・・・・・言い換えればOBゾーン近くに多く咲いています。
さて、樹木はこのくらいで終えて草花の話に移ります。

草花

ゴルフコースの草花といえば主には花壇に使用され、季節に応じて植え替えられるものです。この代表格が黄色またはオレンジ色のマリーゴールドと赤いサルビアの花です。
マリーゴールドはキク科の花で、園芸品種として主にメキシコ原産のものが多いです。
メキシコといえば太陽と夏のイメージが強いですが、この花は咲くと1〜2週間で枯れながら次々と新しい花が咲き、結局4月から10月まで咲き続けるという元気な花です。
また、この花は根に土壌線虫の防除に効果があるので、コンパニオンプランツ(共生植物)として農業作物の間口にも植えられています。
花が病気を予防することなど、いつから解ったことなのでしょうか、先人の研究に敬意を払いたいと思います。
さて10月以降の花壇はパンジーが主役になります。
このパンジーは、スミレとヴィオラを交配したのが始まりとされていますが、花径が5cm以上をパンジーと呼び、4cm以下をヴィオラと称していることもあるようなので、見分けがつきません。
現在は、黄金・オレンジ・赤・紫・青・白・黒などの品種にさらに混じったものもあり、多彩の色彩を持つ花たちと言えます。
パンジーは秋蒔きの一年草が基本でありますが、開花期は10月〜5月のロングランで、雪の下でも枯れないといわれています。
パンジーと言えばアンダープランツとして使われており、低木や灌木の下に植えると、生物マルチのような働きをして、雑草抑制の効果が上がるといわれております。
このように草花は花を楽しむばかりでなく、自然界の中で重要な役割を果たしており、毒にも薬にもなるという意味でも大切なものであります。
posted by ミナミフジCC at 08:38| コース管理入門編

2017年09月21日

PGの夏越しの作業を考える

先ほど、本グリーンと異なるPGの手厚い作業について触れましたが、さらに一歩踏み込んだ作業について触れます。
夏場であっても軽い肥料の散布は必要で、傷ついた芝の回復を向上するために欠かせない作業です。
この時注意が必要なのは、肥料の塩分濃度になりますが、窒素肥料は非常に低く施用することになります。
またこの濃度を調整するため、肥料散布後は散水するという方法をとることがあります。
さらに、施肥とほぼ同時に成長抑制剤を施用して、芝の色や密度を高め、芝の表面の質を高めることができますが、これらの技術はごく最近開発されたばかりで、ここ10年くらいの間に大きく変化したものであります。(まだまだ管理者仲間でも疑問の声が上がっていますが)
さて、この夏にムクタインによる穴あけ作業が一般的になりましたが、この穴あけ作業により空気の交換が向上し、ルートゾーンの酸素量が増え、根の動きが活発になります。
夏場の穴あけ作業は、良いことばかりではなく、乾燥害等かなりのリスクを負うものですので、温度や湿度や作業後の天候などを考慮しなければなりません。
さて、私の考える最も大切なグリーンの夏越しは、刈り高を上げることです。
しかし、プレーヤーは速いグリーンを好みますので相いれない部分になっています。
それでもグリーンの夏越しができなければ、営業は成立しないということになりますので、どんな方法にせよ応急処置を施すに越したことはありません。
また意外と思われるかもしれませんが、刈込機械の刃の切れ味が重要な意味を持っています。例えば切れ味の悪い刃は葉をちぎってしまうため、そこから病原菌が入りやすく、一方切れ味の良い刃はきれいな断面となり、病気にかかりにくいといわれています。
病気予防と刈込機械の刃の研磨が関連しているとは、なかなか理解に苦しみますが、管理者はこれをポイントとしています。
ところで最近は、洋芝が日焼けに弱いということが解ってきました、つまり人間と同じようにUVカット剤を散布することが夏場有効な方法ということになります。
ひと昔前では、考えにくい方法論ですが、今年はこのUVカット剤を散布してみましたが、
結果は良好であり、効果があることを検証できました。
posted by ミナミフジCC at 08:27| コース管理入門編

パッティング・グリーンのストレスと対処

パッティング・グリーンのストレスと対処
たくさんのプレーヤーがグリーンに乗る


本グリーン(実際に当日プレーするグリーンのこと)では、プレーヤー4人のプレー時間のみ(約5分)不連続な踏圧を受けることで済みます。しかしパッティング・グリーン(以降PGという:練習用のグリーン)においては、ほぼ毎日2時間くらい、100人〜200人ものプレーヤーの熱心な練習(踏圧)に耐えなければならないのです。
さてPGの身になってみれば、そのストレスは大変なことでありますし、プレーヤーが歩きまわるだけでも、擦り切れてしまいます。
したがって管理者の頭の中は、このPGをどのように守っていくのか?で「いっぱい」であります。
競技会では、PGと本グリーンの転がりは同じにしてくださいという要望が寄せられるのでありますが、その意見を実現するためにはさまざまな工夫が必要となるのです。
使用頻度の高いPGには、本グリーンより肥料を多く施す、更新作業の回数を増やす、目砂は多く、排水をより良好に、散水をよりまんべんなく、風通しをより良くし、さらに日当たりを良くするなどがあります。
またPGがよく管理されていると、「よくやっているね」と褒められることもあります。
通常はどのゴルフ場であっても、PGは固くしまっており、そのスピードは速いとされていますが、原因は表題の通り多くのプレーヤーの踏圧によるものであります。
話は変わりますが、酪農家にとっては牛の放牧が草地を管理するために欠かせないことであります。もちろんこれが山羊や羊でも事情は同じでありますが、動物によって食べる草丈は変わりますし、その蹄のかかる重さも異なります。
つまり、ゴルフ場の原型は放牧地からきているわけですし、刈込作業や転圧作業や施肥作業すべては動物たちの生活=コース管理の基礎となっているのです。
草原は日の当たる場所にあり、ここで動物たちは食事をして(刈込)次は休憩を取りますが、ここは日陰の涼しい場所、すなわち林の中でとります。
このようにゴルフ場と牧場は同じような環境にありますので、牧場から芝の管理を学ぶことはたくさんあります。
放牧地での牛の歩き方はボス牛に従って一列に移動し、ボス牛が選んだ適当な場所を選択し集団で草食します。そこは擦り切れが多くなり、薄くなってついに禿てしまいます。
そこでまたボス牛は場所を変えます。
さてPGを守るためには、プレーヤーの歩くルートを観察し、芝の擦り切れ具合で歩くルートを変えなければいけないのです。
それが、ローピング(ロープで歩くルートを規制すること)という方法であり、かなり頻繁にローテーションします。
さらに練習用のカップの数も問題です、最近はカップを切らないPGも多くなっていますが、プレーヤーには不評であります。
したがって、練習用のカップ切りは頻繁に変えなければいけないし、変えればまた修復に時間がかかるということになります。
このホールの切り替えと修復作業がグリーンを守る大切な作業となります。
posted by ミナミフジCC at 08:25| コース管理入門編

2017年08月26日

ゴルフ場グリーン管理で難しい夏越し 今年の特徴は長雨と日照時間の少ないこと

ゴルフ場グリーン管理で難しい夏越し
今年の特徴は長雨と日照時間の少ないこと

私が大好きな果物「梨」が今年市場に出回っていませんが、どうなっているのでしょうか。
いつも購入する千葉県の「ナシ園」に問い合わせますと、今年は雨の日が多く、日照時間が少ないため実が大きくならないうえ、完熟していないそうです。
つまり「ナシの実」の大きさと甘さが達成できず収穫が遅れているとのお話をお聞きしました。
また夏野菜も同様に、かなり長雨で出荷が厳しいと聞いています
さてゴルフ場の芝管理においては、どのような影響が出ているのでしょうか。
本音を言わせていただくと、今年はとてもつらい状況にあります。
作物の出来、不出来と日照時間の関係は誰しも理解できることと思われますが、これに長雨が加わることで過湿状態になり、病気に感染しやすくなります。
ところで、今年の夏は7月にスタートしましたが、その時期全国的に空梅雨が続き、乾燥被害を受けてグリーンに使用しているベントグラス(寒地型)は悲鳴を上げました。
したがってグリーン管理の問題点は、朝夕の散水が生命線であり、ほぼ1ケ月この作業に追われました。しかし散水をすると病気になり、しなければ枯死するという綱渡り状態でした。
グリーンは1面単位で状態が異なりますので、散水量はどこも同じというわけではなく、グリーンの顔(乾燥の具合)を見ながら調整することになります。
中には日焼けに苦しむグリーンもあることから、UVカット剤を散布したところもあります。
7月この状態では、例年行ってきた更新作業(排水はよくなるが、乾燥に弱い)をストップすべきかどうかを迷っていました。
しかし、ストップすれば長雨になったら大変ですので、軽い更新作業を施すことにしました。
これがムクタイン6mmというものですが、この決死の判断が功を奏し、現在の8月を生き残っています。

夏の病気と治療

いったん病気にかかってしまうと治療剤を使用することしかできません。この治療剤は金額が高いものですが、さらに結果的に治るかどうかも怪しいものです。
したがって、管理者ができることはあくまで予防であり、日ごろから芝の健康管理を行うことが重要です。
ゴルフ場は芝生をはがして、地盤を「耕うん」するのが農業的にはよいことでありますが、これができないため、らしきものをすることになります。
らしきもので昔はホーキングという作業がありましたが、農場で使うフォーク(牧草を扱う道具)を芝草に突き立て、穴らしきものをあけるというものです。
その後は、スライシング、バーチカル、コアリング、スパイキングと様々な技術が開発されました。
私の友人には、ミミズを飼いならしてこれをコースに放ち、コース中穴だらけにするという勇猛果敢な管理者もいましたが・・・。
いずれにせよ、こんないい状態のグリーンに何故穴をあけるのか、なぜ状態がいい時に砂を撒いているのか、という苦情を聞きます。
ごもっともなご意見ですが、この状態をキープするには必須作業なのでご理解いただきたいと申し上げるしかありません。
さて、先ほどのムクタイン6mmというのは、直径6mmの穴をあけるという意味ですが、この作業によって長雨時の排水は確保され、病気予防できたということになります。
芝管理は、大体地表から10〜30mmですべてのことが起きているといわれています。
ここに微生物がたくさん生存し、常に有機物を分解して植物に食べモノを供給していますし、病害虫も同居しています。
そして、水分も維持されますし、好気性の菌は適度の空気が必要になっています。
これらの、環境を良好に保つのが病気にかからないことにつながります。

夏を乗り越えたなら

湿度70%以上で気温30℃は寒地型芝草の生育限界値となっていますので、これを超える気候が続くようであれば、グリーンの品種選択を変えなければなりません。
日本の気候環境は熱帯化傾向にあり、最近の気候は予想を超える変動をたどっています。
そもそも梅雨前線の位置がひと昔前に教科書で学んだ位置と異なってきましたし、夏の気圧配置とか冬の気圧配置もずれてきました・・と天気予報士が言い出しました。
秋は本当に秋空を見ることができるのか(秋雨前線が続くことはないか)を疑う声も聞こえますが、太陽を浴びることは大切です。
表題となったグリーン管理で難しい夏越しが終わったならば、いよいよメンテナンスは最高潮に達します。
最高のコンディションを期待される競技が目白押しの季節に入ります。
早く滑らかな転がり、葉が立った状態で密度のあるグリーンを求められます。
この状態を作り上げるために、毎年苦労しているわけですが、今年も何とか皆様に納得いただけます状態になれば幸いです。
posted by ミナミフジCC at 09:23| コース管理入門編

2017年07月10日

カバープランツ

カバープランツとは?
地面を覆うように広がる丈の低い植物、地被(ちひ)植物ともよばれます。地面を覆い隠すだけでなく位土壌の乾燥や山の流出、雑草を防ぐ役割もあります。つる性やほふく性の宿根草や低木で成長が早く手入れの要らないものがカバープランツとして向いています。

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カバープランツの種類
最近のゴルフコースでは様々なカバープランツが植えられ、プレーヤーの目を和ませてくれるようになっています。
例えば法面は刈込みが大変ですし、ロックガーデンは花を植えた後の雑草取りが大変です。カバープランツならば管理しやすく、花もきれいですし密植して綺麗な面を作ります。
カバープランツの魅力は、四季おりおりの花が咲き、香りが漂い、見た目美しいという事ですが、以下に私が植えた中で印象的な品種をピックアップしてみました。
@シバザクラ
Aアジュカ
Bマツバギク
Cバーベナ
Dローマンカモミール
Eツルマンネングサ
一年草の花は綺麗ですが、名前の通り毎年枯れてしまいますので多くの面積を管理する場合は手間暇がかかります。
そこで雑草に負けない多年草(宿根草)を植えたいものです。
  この意味でハーブ類は繁殖力が豊富であり、その香りを楽しむことができるため、ゴルフコースでも好んで植えられています。
  ハーブの代表格であるローマンカモミールは極上の香りがしますので、是非家庭でお試しください。

ゴルフ場とカバープランツ
ゴルフ場に裸地があっては興ざめします、ゴルフプレーヤーはどこまでもきれいな芝地が続いて欲しいと願っています。
さてゴルフの起源は諸説あって紀元前まで遡るようですが、定説は12世紀にセントアンドリュース・オールドコースのあった場所(スコットランド)で、石を野兎の巣穴に入れて遊んでいたとあります。
その牧場は現代ゴルフ場と入れ替えられ、羊たちが草を摂食した行為は刈込機械(モア)に、さらに硬い蹄で踏みつけた行為が転圧ローラーに代わったものであります。
芝草の生長点は地際にあり、匍匐茎(ほふくけい)を出して横に広がり、葉やその他の部分の表面にガラス質の珪酸(けいさん)を蓄積して鎧を着けているように体を保護しています。
なお芝草は進化したイネ科の植物で、草食動物たちとの闘いの歴史があって、現在に至ったと言えます。
表題のカバープランツの代表は芝生そのものであり、省管理型の植物として生き残っているのも頷けます。表面が土ならば、雨が降ると流れやすく崩れやすいのですが、カバープランツに覆われた土地はそのような事が起きにくく、手間暇かけず綺麗に維持できるわけです。

花畑はワンペナ?
花畑がOB杭の内側にあればセーフなので、無罰で打つことが可能です。
通常の心の持ち主ならば、アンプレヤブル宣言をしてワンペナを覚悟するであろうと思われます。
なぜなら花畑をなぎ倒すなどはできないという気持ちが起きます。
私の関係したゴルフ場に「エデンの園」というホール名がありますが、このホールはラフにリンゴの木が植えられ、フェアウェイの真ん中は花畑であります。
当然ですが、リンゴは毎年実り花が年中咲き乱れる・・のが名前の由来なので、コース管理はかなり苦労しています。
ここまで凝ると、カバープランツと真逆の発想になってしまいますので管理は遠慮させていただきます。
何の因果なのか、その花畑の管理を楽にするのがやはりカバープランツという事になりそうです。
昔、私が管理する畑の周囲にハーブを植え一息ついていましたら、いつの間にかハーブが畑を駆逐して、ハーブ畑となった苦い経験があります。
ハーブは独特の香りがあり、ペパーミントやレモンバームやアップルミントなどすぐに香りで見分けがつきます。
セージはソーセージにしみこませるハーブですが、名前の由来のように食品には欠かせない香りです。
さて花畑の話に戻りますと、多くのゴルフ場が花の苗を植えて夏期間コース内を花いっぱいにしています。
良く見かけるのがマリーゴールド、サルビア、インパチェンスの3種ですが、これらは概ね黄色、赤、青の信号機のようにしっかり主張しています。
posted by ミナミフジCC at 11:25| コース管理入門編

2017年07月09日

芝草の病気

ラージパッチ
最近は地球の温暖化に伴い、様々な気候変動が言われておりますが、特に年間を通じて日照量が不足し且つ雨量が多いため、このラージパッチが多く発生するようになりました。ラージパッチとはコウライシバやノシバに発生しやすい感染病で、通常のパッチは直径数センチの赤褐色の病斑でありますが、ラージパッチは直径数十センチから数メートルの大きさになり、根まで感染して簡単に引き抜けることができるような病気であります。
ラージパッチは、サッチ(芝の葉や茎や根が枯死し堆積したもの)が蓄積し病巣となり、湿度の高い環境で罹患する病気で、春や秋に雨が多い年に発生率が高まると言われています。
また土壌がアルカリ性であれば発症率が高く、窒素肥料の過多でも起きるとも言われています。
人間は、栄養が過多で太り過ぎ、運動不足になると糖尿病とか痛風などを発症しやすくなりますが、植物も同じような病気にかかるという事になりますか。

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発生時期
一般的には、平均気温が10℃〜20℃で多発しますが、その時期は春の3月中旬〜5月下旬、または秋の10月中旬〜11月末と言われています。しかし昨今の気候は暖冬となっており、12月上旬でも発生するようになりました。
春は、15℃を超すあたり予防散布をしなければならないのですが、このタイミングを逃すと予防できません。(この時期は温度計を見ながらの作業となります)
また秋口は、今まで10月上旬を目途に予防散布をしますが、近年は秋霖期(8月下旬から9月中旬)の長雨の1ヵ月間(すすき梅雨)が問題となっています。
この時期は秋雨前線の停滞とか台風が多発し、降雨量が増加し、排水が悪い個所を中心に10月早々ラージパッチが発生します。
つまり、天候の変動は発生時期を長期化させ、過去のデータは役に立たないという結果に陥ります。
このラージパッチ被害は、ゴルフ場の経営に大きな影響を及ぼします。すなわちプレーヤーは芝の状態が悪いと認識し、プレーに支障が出るハゲが気になります。
そのうち芝が無い雑草だらけになったぞ!という噂が漂う事になります。
このような病気がひとたび出てしまうと、管理は何をやっているのか!と言われてしまいがちですが、その原因は毎年の更新作業がストップしているとか、排水工事を行っていないとか、樹木が大きくなって日影が増え且つ風通しが悪い状態になってしまった・・・、等が問題になります。
病気を治療するのが薬剤という考え方には難があり、日頃の健康管理が何より求められます。

業界の悩み
ゴルフ業界は今、参加人口が減少し、ゴルフコース過多の状態になっています。
即ち、価格競争が激化し売上が下落しており、人員カットや予算カットが相次いでいることから、コース管理はかなりキツイ状況になっています。
これがラージパッチと何の関係が?と思われるのですが・・・・。
これが大いに関係あります。サッチが蓄積して病気になりやすいというのがヒントでありまして、コースインフラと呼ばれる排水不良個所の未施工で且つフェアウェイの更新作業や目砂が実施されていない、さらに風通しが悪くて芝が乾燥できないなどの健康的環境を維持できないことが病気を誘発してしまうからです。
追加するならば、キーパーの世代交代で従来の知識や技術の継承がスムーズにできていない、さらには薬剤散布の外注化により、キーパー自身が直接防除した経験がないなどの問題もあります。
このように、業界の悩みがいくつかありまして、それらがひいてはラージパッチを増え続けさせる原因ではないでしょうか。
猛威を振るうラージパッチ、一昔前なら見向きもされなかった病害が問題となっていることを知っていただきたいと思います。
posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編

2017年07月08日

ゴルフで認知症予防

ゴルフは生涯スポーツ
最近読む雑誌記事に、「ゴルフは生涯スポーツ」であるという内容が出てきます。
生涯とは、生きている限りであり、歩けさえすれば続けられると考えます。
幸い乗用カート時代を迎え、このカートがクラブを持ちボール近くまでプレーヤーを運んでくれますので、便利な時代になったものです。
ゴルフコース経営は、今や高齢者を大切にしなければいけない時代に入りました。
おそらく、いつものゴルフ場でいつものメンバーでいつもの時間に散歩するような感じでお越しいただいていることでしょうか。
乗用車の運転についても自動化の流れがすぐそこまでやってきています、いつもの場所まで行ってくれと指示さえすれば、ロボットが運転することになるでしょう。
少々飛躍しすぎましたが、現実的な話としては今後距離の短いフラットなゴルフコースが好まれる時代を迎えると考えます。
もし長ければ、シニアティをレディースティ並みに前方に設置することになりかねないと思われます。
またアップダウンは少ない方が高齢者はプレーしやすいので、コース改造も出てくるのではないかと考えます。
この改造によって、何の変化もないゴルフコースが好まれるという結果が見えてきますが、高齢化社会すぐそばまでやってきました。
待ってはくれませんから。

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認知症とゴルフ
認知症にはアルツハイマー型と脳血管性型とあるそうで、さらに遺伝的因子や糖尿病や高血圧・肥満などの生活習慣病も絡んでいる等の関係が指摘されています。
認知症の予防には運動が欠かせないという事で、運動する事で血圧が下がり且つ脂質代謝が良くなり、糖尿病予防や脳卒中の抑制につながると言われています。
つまり、ゴルフは歩くことでこの項目がクリアーできることになりますし、気分も爽快で楽しいという気分も加えると、生涯楽しめるスポーツということになります。
加えてゴルフはスコアーを計算する為(運動しながら計算すると)脳が活性化して認知機能が向上し、脳の委縮を抑制すると言われています。
これが本当ならば一石二鳥の話でありますが、私の知る限り高齢のゴルフプレーヤーは元気そのもので、会話が弾んで良く笑っています。
高齢者にとって生き生き健康生活を送れるためには、対人交流が大切と言われています。
即ち、一人で黙々と歩くよりも他人と話をしながら歩くゴルフプレーは、高齢者の気持ちを前向きにしてくれるようです。
またゴルフの効用として脳の活性化がありますが、プレーの際に距離、風向き、落とし場所、パットライン等を考えることに意味があるようで、また読み通りに決まると達成感があります。
目標があり向上心を持ち、練習を行い達成するという行為そのものが人生と同じ感覚ではないでしょうか。
またゴルフは一人でやるとつまらないのですが、2人以上でやると仲間から刺激を受けます。これが楽しいものかどうかは問題ではありますが、ゴルフをするにはどんな人と一緒でもプレーに支障が起きない対応能力が必要であります。
さて話は変わりますが、ゴルフコースはセッティング(芝の刈込方)によって難易度を変えられますし、ピンポジションによっても平均スコアーを変えることもできます。
この難易度を考慮し、難解なレイアウトを切り抜ける作戦が必要です。
この作戦(=イメージ)にそってプレーすることは悩(=心)に良い刺激が加わります。また作戦が上手くいくと、スコアーというご馳走が得られ、気分爽やかになります。
posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編

2017年06月02日

自家用水道施設

1.自家用水道施設

水道管の故障
開業40年ともなれば、水道管の修理(入れ替え)作業はかなり問題となります。
一般の家庭ならば、水道事業会社に言って「水が出ませんが」で済むのですが、ゴルフ場の多くは自家用水道なので、自ら修繕しなければならないのです。
ゴルフコースは何キロメートルも水道管が埋設されており、エリア内はまさに山あり谷ありの地形ですので、点検もままならず、故障が起きる度に原因究明が必要になります。公共水道でも同じような故障と点検作業がおこなわれるようですが、パイプ内の状況把握には、押し込みカメラ取り付管検査というものがあります。いわゆる胃カメラの水道管版という事になります。また、大型機械でありますと、カメラ付ロボットが水道管の中に入って中の状況を見るというのもあります。そういえば、先日破損した福島の原子炉にロボットが入り、炉の内部を調べるとうテレビ番組があり、すっかり見入ってしまいました。
このようなロボット開発が進んでいるとは、自分は知らなかったのですが、人間の知恵はロボットとともに進化しているようです。
さて話を戻しますと、水道管の破損個所の特定は、水圧をかけて散水栓を開けどこまで水が出るか否か、または管を切断してどこまで水が流れているかを確認するのが第一歩であると思います。
たまたまエリア内の何処かで水が噴き出すことがあれば、まさしく水道管の破損個所が判明しますが、富士山の麓はスコーリアと呼ばれる溶岩地帯である為、水は地面に吸い込まれてしまい、水道管が破損したとしても地上に出る漏水は少ないのです。
水道管は比較的まっすぐな本管があり、エルボーとかチーズと略称でよばれている継手、さらに流量計とか止水栓とか空気弁と呼ばれる装置もあり、概ねこれら設備前後が故障個所として怪しいという事になります。

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問題点と解決策
問題点の一番手は、配管図面と現場配管が異なる事です。
何故に?と思われますが、どのゴルフ場にもあるような話なのです。
例えば修繕履歴という点ですが、「確かにあの時こんな事があったのだが、はてどうだったかな」という時、図面に履歴がないという事実が判明します。
つまりは修繕に一生懸命で、治ればほっとしてしまい、何も残していないという問題なのです。
これは、公共的な事業(インフラ)を自らが作り管理している場合に起こりやすいミスですが、自分の敷地内の電気や電話や通信、水道や排水や道路など全てが該当します。40年間を振り返るならば、台風や震災があり、大雨もあり被害修復があったはずですし、コースや道路のレイアウト変更もあったと思われます。
その間、担当者も責任者も変わってしまう事もありますし、同じ管理者であっても記憶がないこともあります。
このような事がいくつか重なって、図面にはない謎のパイプラインは何処に存在するのか・・となります。
当初設計ではバンカーの下やティグランドの下に管を敷設するはずはないのですが、その後の改造等で配管の上にバンカーができ、ティグランドができてしまったと思われます。
従って、いくつかの履歴情報をもとに実際の配管ルートを頭に描きながら、故障個所を探っていきます。

主な故障の原因

@ 管の外れ
A 開閉栓の破損
B 継手の破損
C 流量計の破損
D エアー混入によるウォーターハンマー現象
E 凍結による配管のパンク
F 異物混入

※当ゴルフコースの直近の水道管の故障は、難解でした。
3ホールほど水が全く出ない期間は2ヵ月を超し、どこを掘っても原因が分からず、専門の会社に依頼して「押しカメラ取り付け管検査」をやりました。
結局パッティンググリーン付近の流量計にごみが詰まっていました。
見つかった時は、ホットしました。

パイプの進化
  水道管と言えば一昔前は、鋼管か鉛管を思い出しますが、今は見ることが少なくなりました。
  そしてその後塩ビ管(VP・VU・HIVP)時代が長く続きましたので、多くの水道管は塩ビ管に入れ替わってしまいました。
  ゴルフ場も、今地下に埋設されているほぼ大半が塩ビ管であると思われます。
  ところが現在はポリ管が主流となっており、この管はいたって柔軟であり軽く、多少の曲を気にしないと言われます。
  一番の問題となる継手ですが、ポリ管の場合はワンタッチで差し込むだけというもので、接着剤が不要であり、施工が簡単のようであります。ただ、塩ビ管の継手に比べ価格が高いのがネックとなります。
  施工のポイントは地面の下でも浅い所に埋設したいものです。
なぜなら工事は簡単でお金がかからず、修理もすぐできます。
  言い換えれば、古いパイプを維持する費用よりも新たなパイプに置き換える投資は経営上のメリットが多いといえます。(昔と比べると、冬期の冷え込みは少なく、凍結の問題は無くなりました。したがって、水道管の水抜きは不要になりました。)
posted by ミナミフジCC at 07:50| コース管理入門編

2017年06月01日

鳥獣対策

2.鳥獣対策

始めに
近年、ゴルフ場において全国的に鳥獣(イノシシ、鹿、猿、カラス等)による被害が拡大しているとの業界専門誌が記事を掲載しています。
特にイノシシについては生息区域が急速に拡大してきており、深刻な被害が報告されているようであります。

イノシシ被害
当クラブにおいても例外ではなく、近年イノシシがコース西側方面に夜間出没し、コース内のあちらこちらの地面を削って破壊しているのです。
何故?という疑問があるかもしれませんが、彼らのエサはミミズであろうと予測します。
このミミズはゴルフ場にとってはなくてはならない存在の生き物であり、地面の下に沢山いて、土を食べています。そして彼らはその中に含まれる植物の老廃物や昆虫の死骸などを消化吸収しますが、その糞は芝にとって貴重な堆肥になります。
一方このミミズたちは、鳥やイノシシの重要な餌であり、山の動物たちの食物連鎖の出発点になっております。
したがってミミズたちは天然芝にとっては共生の存在であり、大切な生き物です。
(ミミズを嫌がるプレーヤーは沢山いますが・・・・。)
さて話は戻りますが、イノシシ被害を食い止めるためゴルフコースは様々な奇策を使います。夜間にラジオをかけるとか、ライトを照らすとか、嫌がる音を出すとかが先ずあげられます。
現在ゴルフ場で実施しているイノシシ対策は、金網(フェンス)設置が多く、場合によってはゴルフコースの外周全てをフェンスで囲んでいるところもあります。
フェンス同様に電気柵も普及しており、その電源をソーラー発電で賄う事も多くなっています。(電気柵とは電線に電気を流し、これに触れた動物がびっくりして二度と近づかないという仕組みですが、電圧が高いが電流は至って低いため、人間が間違って触れても静電気のようなショックはありますが、それ以上の危険はないようです。)
電気柵の場合は、フェンスよりもコストが安く、コース外周を囲うのも工事は簡単です。しかし草や枝が電線と接触し通電できなくなる等の問題が生じるため、常時見回りと刈払いが必要となります。
イノシシと同じく、ゴルフ場に良く見かけるのは鹿であります。
鹿は洋芝が大好きで、洋芝に転換したティグランドに寝転がって草を食しますので、ティグランドでは鹿の親子を発見することがあります。
また鹿はイノシシよりジャンプ力があるため、少しフェンスの高さを上げて、鹿がゴルフコースに立ち入らないようにします。

カラス被害
プレーヤーから苦情が多いのはカラス被害です。特に乗用カートにプレーヤーが持ち込むお菓子やキャンディーが狙われ、プレー中に持ち去られることが多くなっています。中には、バッグのチャックを開けたとか、袋の結びを解いてしまうカラスがいますし、お財布すら狙われるようです。
現在は厚いビニールシートで篭に蓋をしていますが、このシートを捲って中を取り出すほど知恵がつきました。
この被害をプレーヤーにお伝えし、クーラーボックスを貸出ししていますが、周知徹底できず、なかなか解決できません。
カラスを退治できれば一番良いのですが、縄張り意識が強く、一度コースに居座るとなかなか立ち去る事はありません。
何処のゴルフコースでもカラスの被害が問題になっており、カラス退治対策とプレーヤーへの注意喚起が重要です。
最近では○○ゴルフ場がカートの篭の蓋を重くして完全密閉し、カラスが開けられないようにしているとの話も聞こえてきます。(プレーヤーも不便かもしれませんが)
現在はその方法しか解決方法はないのかもしれません。
カラス退治と言っても、多くはパチンコ玉や空気銃で脅す程度になりますが、実際はカラスに逆襲されるのがおちです。
また、空砲を打つような音(圧縮ガス)を出す場合も、直ぐにカラスは慣れてしまいます。
カラスはネグラがあって、其々の餌場に出勤して餌をあさり、またネグラに戻っていくようですが、其々出勤先の場所も異なりますし、行動も異なると思います。
人間の生活とともに増加したカラスたちをどう制御するのかは、まったく未知の世界です。
posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編

2017年05月31日

雪との闘い

3.雪との闘い

雪が降る
当ゴルフコースにとって、冬期間は雪が怖いものです。気温が低ければ必ず雪が降るとは限らず、毎年決った時期に降るものでもありません。
富士山の南斜面で、標高が600mという条件下にあっては思ったほど寒いわけではなく、温かな陽気に恵まれる冬期もあるにはあります。
気象条件というのは難解なことが多く、寒いと感じる日は気温よりも風向きとその強さが影響するものです。
例えるならば、太陽の直下で照り返しのある日にプレーをすると暑いと感じますが、爽やかな風が吹くと、「あれー」涼しいなと体は反応します。
要するにドライな日とウェットな日は、暑い寒いなどの感じ方が異なるわけです。
さて雪が降る日は冬のウェットな時に限ります、雨か雪か微妙だと予報された時は、大体雨が雪に変わりドタドタと降り積もってきます。
(少なくとも10cm、多ければ20cm位でしょうか。)
その時間は1時間もあるでしょうか?あっという間の出来事で、一面真っ白になります。こんな日の、翌日は何もなかったかのように良く晴れた日になります。
年に一度か二度はこのような気まぐれな雪に管理者は巻き込まれます。

雪を消す
雪は溶かすもので、消すものではないというのが世の常識でありますが、管理者は消すもしくは隠すが正直な思いです。どんな方法でも良いから無くなって欲しいという気持ちで取り組みます。
しかし結果は、太陽が出るかでないかで決まります。
多くのゴルフコースは雪を動かして溶かしています。また、社員が全員で雪踏みなどをやったことが記憶にあると思います。
しかしあくまでこれは雪面に凸凹を造り、太陽があたる面積を増やしているにすぎませんので、太陽が出ている間に作業を終えなければいけません。
つまりは短時間に作業を終えなければいけないわけで、車両を使った方が早いと思われます。
さて、当ゴルフコースには、秘策と言える方法があります。
それは農業用の寒冷紗(黒く細やかな網)をコース中に張り巡らすことなのです。
何が起きるかと言えば、太陽が寒冷紗にあたり地温を上げ雪が溶けます。
過去には燻炭をあるいは墨汁をあるいは炭粉を白い雪にばら撒き、雪を黒く染めるのが主な作業でした。しかし、雪がそのあと降れば元の白い世界になり、数百万円の札束をばら撒いていることと同じであります。
この寒冷紗に対して一度の投資で、30年間?も再利用できるのは、他にないかもしれません。
国道や県道で使用する融雪剤(塩化カルシウム)で雪は溶けますが、植物は枯れますし、車両の鉄部は錆びます。
天然の芝生にはこの塩カルは大敵なので、使用禁止です。
これに代わって、砂や灰または鉄粉なども使用しているのですが、やっぱり札束を散いているのと変わりありません。

除雪と道路破損
雪が積もると道路除雪になります。
前段で触れましたが通常は融雪剤を散布しますが、積雪量が多い場合は除雪車による作業になります。
ゴルフコースの場合は、何キロも続くカート道路(一部管理道路)が問題になります。
コース内の道路は何れも林間に作られ、陽の当らない場所にありますので、除雪以外は方法がありません。
北海道のような積雪地帯の国道等は、凍結の対策がなされており一般道路と構造が異なりますが、通常ゴルフコース内の道路(カート道や管理道)は簡易なものが多いと思います。実際いくつかのゴルフコースのカート道路の工事に立ち会いましたが、下層路盤(砕石層)が薄く、さらに上層路盤(舗装)も薄いことが多かったです。
また北国はヒートパイプやロードヒーティング方式などの融雪設備が整っています。
ゴルフコースと言えば、もともと開業当初からカート道路を設計に盛り込み、且つ積雪対策を行ったゴルフコースは数少ないと思われます。
とういうわけで、困ったことに除雪は人手作業が多くなります、機械が除雪するとカート道路が破損するからです。
道路の除雪のタイミングは、積雪できるだけ早く、まだ雪が柔らかいうちに限ります。
雪が一度溶け、これが水分をふくんで冷えるとアイスリンクになります。
こうなりますと、雪は氷に変化し、スリップ事故が多発し問題は悪化します。
コースに雪はなくても、道路が凍結していればクローズとなります。
本当に厄介な問題になります。
posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編