2016年10月09日

草種転換(グリーン編)

C草種転換(グリーン編)

当コースは昭和50年代に造成されたコースでありますが、ベントグラスは当時最新種と揶揄された、ペンクロスベント(注※3)でした。
しかし、そのペンクロスベントも昨今の地球温暖化とともに、降雨量が減少し気温も上がり始めて、夏は維持が困難な時代を迎えました。
その為、世界のゴルフ場は高温に耐えられる品種を求めて、品種改良を行ってきました。
最近は007とかシャークなどへのクリーピングベントグラスの新品種などへの転換が始まっています。
こうした時代を迎え、当ゴルフ場ではアルファ(注※4)という新品種への転換を試みています。
この品種の特徴は、今までのペンクロスベントと異なり、グリーンの雑草であるスズメノカタビラ(注※5)を追い出して、グリーンが綺麗に育つことに特徴があり、また夏にも強いと言われています。

【#4第一グリーン 2015年〜現在アルファインターシード後】

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(注※3)ペンクロスベント:クリーピングベントの種類で、米国ペンシルバニア農業試験場にて3種交配した品種です。(寒地型)
(注※4)アルファ:クリーピングベントグラスの新しい品種で、ジャックリンシード社の開発種。(寒地型)
(注※5)スズメノカタビラ:アニュアルブルーグラスが本名、基本1年型なので、夏期枯れやすい。グリーンに入ると小さな穂を持つ為、パターがしにくいので、ベントグラスの大敵と言われる。(寒地型)

【第一パッティンググリーン 2016年アルファインターシード】

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コースをクローズせず、現在のベントグラスをそのままアルファという新品種に転換するには、インターシード(注※6)という方法により、少しずつ種を播くしかありません。
しかも、種を播くのは夏という一番困難な時期に実施するなどリスクが伴います。
(アルファの仕様書には、夏に種を播くことを明記されている。)
残念ながら、ベントグラスは夏(高温)に弱く、直ぐ枯れてしまいます。
これは全く不具合な話で、良いのか悪いのか、ややこしい話で恐縮しています。
こうした問題を実験区で試験しながら、地道に検証し、何が一番良いのか選択しました。そして、最終選択をしたのがアルファですが、ベントグリーンの大敵であるスズメノカタビラと戦ってこれをグリーン上から追い出し、さら高温に強く、匍匐茎を出し密植します。
目標としているのは毎年少しずつ種を播き、転換できる目標は毎年10%程度とし、数年で40%程度の草種転換ができれば最高であると考えています。

(注※6)インターシード:同じ品種の種を播く意味で、夏冬など異なる品種の種を播く場合はオーバーシードと呼ばれています。
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2016年10月08日

草種転換(ティグランド編

ブログ過去データが消失してしまいましたので、まとめてアップです。

D草種転換(ティグランド編)

更新作業でも述べておきましたが、通常のティグランドはコウライ芝(暖地型)ですが、レギュラーティのみ草種を転換(寒地型)しています。

ライグラス.JPG


過去10年間は、秋に播種してせっかく冬を越しても、夏は枯れてしまう為、コウライ芝の張替を交互に繰り返すのみで、最終的のどのようになるのか皆目見当のつかない作業を繰り替えしていました。
現在は暫定ではありますが、CSI(米国で特許を取得した、世界初の匍匐型ペレニアルライグラスで寒地型)をオーバーシード(注※6)することにより、コウライシバ(暖地型)からそれに転換しています。
確かに暑い夏や降雨量の不足する時期はCSIも弱りますが、夏終了後ひん死の重傷を負ったティグランドに、かの種をインターシードして回復させ、良い状態をキープし続けています。
またCSIもベントグリーンと同様に、病気予防や散水、更新作業等の管理作業と関連していますので、芝の観察や環境など細やかな気遣いが必要です。
また、ティグランドは使用頻度や踏圧などが原因で擦り切れや固結、排水不良などになりやすく、これがきっかけで病気にもなりやすいのです。
従って、スタートホールのティグランドで擦り切や固結が多く、その監視は欠かすことができません。
さて、草種転換は、その土地の立地(温度や湿度、土壌環境および日照時間、風量、排水の良さ悪さ等の)条件に左右されています。したがって、どこのホールでも同じ立地ではなく、そのホールに合わせた作業が必要だと理解しています。
posted by ミナミフジCC at 00:00| 草種転換