2017年06月01日

鳥獣対策

2.鳥獣対策

始めに
近年、ゴルフ場において全国的に鳥獣(イノシシ、鹿、猿、カラス等)による被害が拡大しているとの業界専門誌が記事を掲載しています。
特にイノシシについては生息区域が急速に拡大してきており、深刻な被害が報告されているようであります。

イノシシ被害
当クラブにおいても例外ではなく、近年イノシシがコース西側方面に夜間出没し、コース内のあちらこちらの地面を削って破壊しているのです。
何故?という疑問があるかもしれませんが、彼らのエサはミミズであろうと予測します。
このミミズはゴルフ場にとってはなくてはならない存在の生き物であり、地面の下に沢山いて、土を食べています。そして彼らはその中に含まれる植物の老廃物や昆虫の死骸などを消化吸収しますが、その糞は芝にとって貴重な堆肥になります。
一方このミミズたちは、鳥やイノシシの重要な餌であり、山の動物たちの食物連鎖の出発点になっております。
したがってミミズたちは天然芝にとっては共生の存在であり、大切な生き物です。
(ミミズを嫌がるプレーヤーは沢山いますが・・・・。)
さて話は戻りますが、イノシシ被害を食い止めるためゴルフコースは様々な奇策を使います。夜間にラジオをかけるとか、ライトを照らすとか、嫌がる音を出すとかが先ずあげられます。
現在ゴルフ場で実施しているイノシシ対策は、金網(フェンス)設置が多く、場合によってはゴルフコースの外周全てをフェンスで囲んでいるところもあります。
フェンス同様に電気柵も普及しており、その電源をソーラー発電で賄う事も多くなっています。(電気柵とは電線に電気を流し、これに触れた動物がびっくりして二度と近づかないという仕組みですが、電圧が高いが電流は至って低いため、人間が間違って触れても静電気のようなショックはありますが、それ以上の危険はないようです。)
電気柵の場合は、フェンスよりもコストが安く、コース外周を囲うのも工事は簡単です。しかし草や枝が電線と接触し通電できなくなる等の問題が生じるため、常時見回りと刈払いが必要となります。
イノシシと同じく、ゴルフ場に良く見かけるのは鹿であります。
鹿は洋芝が大好きで、洋芝に転換したティグランドに寝転がって草を食しますので、ティグランドでは鹿の親子を発見することがあります。
また鹿はイノシシよりジャンプ力があるため、少しフェンスの高さを上げて、鹿がゴルフコースに立ち入らないようにします。

カラス被害
プレーヤーから苦情が多いのはカラス被害です。特に乗用カートにプレーヤーが持ち込むお菓子やキャンディーが狙われ、プレー中に持ち去られることが多くなっています。中には、バッグのチャックを開けたとか、袋の結びを解いてしまうカラスがいますし、お財布すら狙われるようです。
現在は厚いビニールシートで篭に蓋をしていますが、このシートを捲って中を取り出すほど知恵がつきました。
この被害をプレーヤーにお伝えし、クーラーボックスを貸出ししていますが、周知徹底できず、なかなか解決できません。
カラスを退治できれば一番良いのですが、縄張り意識が強く、一度コースに居座るとなかなか立ち去る事はありません。
何処のゴルフコースでもカラスの被害が問題になっており、カラス退治対策とプレーヤーへの注意喚起が重要です。
最近では○○ゴルフ場がカートの篭の蓋を重くして完全密閉し、カラスが開けられないようにしているとの話も聞こえてきます。(プレーヤーも不便かもしれませんが)
現在はその方法しか解決方法はないのかもしれません。
カラス退治と言っても、多くはパチンコ玉や空気銃で脅す程度になりますが、実際はカラスに逆襲されるのがおちです。
また、空砲を打つような音(圧縮ガス)を出す場合も、直ぐにカラスは慣れてしまいます。
カラスはネグラがあって、其々の餌場に出勤して餌をあさり、またネグラに戻っていくようですが、其々出勤先の場所も異なりますし、行動も異なると思います。
人間の生活とともに増加したカラスたちをどう制御するのかは、まったく未知の世界です。
posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編