2017年05月31日

雪との闘い

3.雪との闘い

雪が降る
当ゴルフコースにとって、冬期間は雪が怖いものです。気温が低ければ必ず雪が降るとは限らず、毎年決った時期に降るものでもありません。
富士山の南斜面で、標高が600mという条件下にあっては思ったほど寒いわけではなく、温かな陽気に恵まれる冬期もあるにはあります。
気象条件というのは難解なことが多く、寒いと感じる日は気温よりも風向きとその強さが影響するものです。
例えるならば、太陽の直下で照り返しのある日にプレーをすると暑いと感じますが、爽やかな風が吹くと、「あれー」涼しいなと体は反応します。
要するにドライな日とウェットな日は、暑い寒いなどの感じ方が異なるわけです。
さて雪が降る日は冬のウェットな時に限ります、雨か雪か微妙だと予報された時は、大体雨が雪に変わりドタドタと降り積もってきます。
(少なくとも10cm、多ければ20cm位でしょうか。)
その時間は1時間もあるでしょうか?あっという間の出来事で、一面真っ白になります。こんな日の、翌日は何もなかったかのように良く晴れた日になります。
年に一度か二度はこのような気まぐれな雪に管理者は巻き込まれます。

雪を消す
雪は溶かすもので、消すものではないというのが世の常識でありますが、管理者は消すもしくは隠すが正直な思いです。どんな方法でも良いから無くなって欲しいという気持ちで取り組みます。
しかし結果は、太陽が出るかでないかで決まります。
多くのゴルフコースは雪を動かして溶かしています。また、社員が全員で雪踏みなどをやったことが記憶にあると思います。
しかしあくまでこれは雪面に凸凹を造り、太陽があたる面積を増やしているにすぎませんので、太陽が出ている間に作業を終えなければいけません。
つまりは短時間に作業を終えなければいけないわけで、車両を使った方が早いと思われます。
さて、当ゴルフコースには、秘策と言える方法があります。
それは農業用の寒冷紗(黒く細やかな網)をコース中に張り巡らすことなのです。
何が起きるかと言えば、太陽が寒冷紗にあたり地温を上げ雪が溶けます。
過去には燻炭をあるいは墨汁をあるいは炭粉を白い雪にばら撒き、雪を黒く染めるのが主な作業でした。しかし、雪がそのあと降れば元の白い世界になり、数百万円の札束をばら撒いていることと同じであります。
この寒冷紗に対して一度の投資で、30年間?も再利用できるのは、他にないかもしれません。
国道や県道で使用する融雪剤(塩化カルシウム)で雪は溶けますが、植物は枯れますし、車両の鉄部は錆びます。
天然の芝生にはこの塩カルは大敵なので、使用禁止です。
これに代わって、砂や灰または鉄粉なども使用しているのですが、やっぱり札束を散いているのと変わりありません。

除雪と道路破損
雪が積もると道路除雪になります。
前段で触れましたが通常は融雪剤を散布しますが、積雪量が多い場合は除雪車による作業になります。
ゴルフコースの場合は、何キロも続くカート道路(一部管理道路)が問題になります。
コース内の道路は何れも林間に作られ、陽の当らない場所にありますので、除雪以外は方法がありません。
北海道のような積雪地帯の国道等は、凍結の対策がなされており一般道路と構造が異なりますが、通常ゴルフコース内の道路(カート道や管理道)は簡易なものが多いと思います。実際いくつかのゴルフコースのカート道路の工事に立ち会いましたが、下層路盤(砕石層)が薄く、さらに上層路盤(舗装)も薄いことが多かったです。
また北国はヒートパイプやロードヒーティング方式などの融雪設備が整っています。
ゴルフコースと言えば、もともと開業当初からカート道路を設計に盛り込み、且つ積雪対策を行ったゴルフコースは数少ないと思われます。
とういうわけで、困ったことに除雪は人手作業が多くなります、機械が除雪するとカート道路が破損するからです。
道路の除雪のタイミングは、積雪できるだけ早く、まだ雪が柔らかいうちに限ります。
雪が一度溶け、これが水分をふくんで冷えるとアイスリンクになります。
こうなりますと、雪は氷に変化し、スリップ事故が多発し問題は悪化します。
コースに雪はなくても、道路が凍結していればクローズとなります。
本当に厄介な問題になります。
posted by ミナミフジCC at 00:00| コース管理入門編