GK BLOGグリーンキーパーブログ

2019年03月13日

日照と通気の確保の為コース内樹木を伐採しました

今年は暖冬で雪も降らず穏やかな天気でしたので、なかなか例年出来なかった下記のようなロケーションの樹木をまとめて約100本ほど伐採しました。
1.日当たりや通気が悪く、いつもジメジメして芝が付かなくて裸地化してしまう箇所
2.根が張りカート道を盛り上げてしまっている箇所

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2018年11月25日

毎年繰り返される猛暑と豪雨

(平成30年夏の振り返り)
平成30年の夏を振り返ってみると、気象庁が8/10に異常気象分析検討会を開催して、7月豪雨や7月以降の異常高温について、異常気象であったと発表しました。この原因としてあげられるのが、偏西風が大きく蛇行したことと聞いています。
先ず豪雨については、西日本に停滞した梅雨前線に向けて多量の水蒸気が流れ続けたことですが、発達したオホーツク海高気圧は冷たい空気をもたらし、暖かい太平洋高気圧との間に上昇気流が発生し、集中豪雨がもたらされたということのようです。
また7月中旬以降の記録的な高温は、太平洋高気圧と上層のチベット高気圧がともに日本付近に張り出し続け、晴天が続いたことによるものです。
さて、7月以降の台風の異常な動きにも驚かされた方が多かったと思います。通常のコースであれば、日本に上陸した台風は日本海に抜けるか、北上して太平洋に抜けるかが多かったのですが、今年は九州の南で長期間停滞するものや、さらに一旦南下してから中国大陸に進行するなど前代未聞の逆走コースをたどる台風もありました。
この台風の進路は、太平洋高気圧とチベット高気圧が朝鮮半島から北日本に居座っていたため、北上できなかったようです。
いずれにせよこれらの異常気象の要因は、北半球熱帯付近の海面水温が平年より高く、積雲対流活動が北半球側で平年よりも活発だったことが挙げられます。
まとめると、地球温暖化に伴う気温の上昇と水蒸気量の増加に加え、北半球上空の偏西風が北に大きく蛇行したため、中緯度域の7月に気温が平年より1.5度高くなった。
これは日本だけではなく、欧州や米国の一部が猛暑と乾燥に見舞われたり、北極圏の一部が30℃を越す猛暑となったりするなど、異常気象が世界各地で起きています。
ということで、今後日本における異常気象が頻繁に起きることを予想しておく必要があるものと思われます。

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(異常気象とコース管理)
秋になって、各地のゴルフ場を訪れてみると、樹齢100年の木々があちらこちらに倒れており、根株ごと地上にさらされている光景を数多く見ました。
その数は100本から500本まで様々でありますが、台風の影響が大きかったものと感じ取れました。
また、グリーンの状態が悪いコースが多く、高温による病害とか排水不良による裸地化により雑草が増加していることが顕著に感じられます。
さらに秋になって、コウライシバやノシバの色あせも早くなっているようですが、これは高温から低温への変化が速かったため、その反応が促進されたものと見受けられます。
今後も同じような異常気象が続くとすれば、今までのコース管理スケジュールでは解決できない問題が増え続けるものと思われます。
先ず高温対策として、草種の転換が考えられますが、すぐに実現することは困難と思いますので、毎年少しずつ転換するなど中長期的な視点で作業を進めることが大切と思います。
また、薬剤散布による予防も治療も対処療法になりますので、効果は極めて限定的であり高温対策にはならないと思います。
高温と豪雨対策は共通して言えることは、排水と風通しが大切であるということであります。特に豪雨による、池の決壊や土砂崩れなどの災害は、ゴルフ事業を根本的に停止させることにつながります。
そこで中長期的な視点で、作業計画に排水不良個所のチェックや排水ルートの確保および調整池の設置を検討しなければなりません。
排水不良個所は、コースの中で一番窪地になっている個所であり、災害時には自然の池になってしまうような場所です。
そのような場所は、普段から湿地になっておりまた風通しも悪く、芝生も育ちにくく裸地が多いのが特徴です。
このような場所を特定して、数年かけて少しずつ改善していく必要があると感じます。
(改善=排水路の修復または新設)

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(重要な表面排水)
ゴルフコースにおいて実際に作業をしてみると、乾燥しやすい場所とジメジメした排水不良個所箇所があります。これはプレーヤーにもすぐ理解できるところでありますが、この差を埋めていくのが表面排水を考えることであります。
例えば、よく水の溜まるバンカーがありますが、これは表面排水がバンカーに集まってきて、バンカーの持つ排水能力を超えて、水が停滞するものと理解できます。

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雨が降った後も、排水不良個所には水溜まりが残っており、プレーに支障をきたす場所は決まっています。
こうした地形を少し変えることにより、排水は向上し、気持ち良いプレーの実現ができるようになります。
ティグランドやグリーンについても同様な事が当てはまりますが、水の溜まりやすい箇所は、窪みができ水路が確保されていないなどの問題を抱えています。
「全ての道は排水路に通じている」といっても過言ではありません。
筆者は、多くのコース設計と工事に関係してきたからこそ言えますが、コースの問題点は、コース管理の良し悪しよりは当初の設計と工事に問題があるものです。
しかし、多くのゴルフ場は肝心なその当初部分が欠落していることが多く、コース管理者は永遠に欠落を修正することにエネルギーを費やすことになります。
年代を経ると、地形が変り、植生も変り、まったく異なったゴルフ場になっていくものですが、良く管理されたそれは良い方に変わります。
また再三にわたって、樹木の管理について書いてきましたが、良いコースは間伐を行っており、木々の一本一本が美しくまたしっかりしています。
伐採と植栽を繰り返しながら、数十年の時を経て、良いコースの風情に仕上がっていくのですから、コース管理は永遠に続きます。
異常気象に対応する特効薬はありませんので、日々の努力の積み重ねが求められる作業と納得しています。

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posted by ミナミフジCC at 08:56| コース管理入門編

2018年09月22日

ベントグラスの夏越しを考える(その二)

ベントグラスの夏越しを考える(その二)

(ペンクロスベントの実態)
日本のゴルフ場に使用されているベントグラスといえば代表格はペンクロスベントと思われます。このペンクロスベントは、アメリカペンシルバニア農業試験場にて3種類の親株から交配される一代交配種(F1)として1954年に発表されて以来、世界中のゴルフコースのグリーンに使用されてきましたが、世界のゴルフ場のグリーンにおけるペンクロスの使用割合は80%以上といわれています。
このペンクロス以前のベントグラスは、高温の条件下で衰弱がひどく、耐病性に劣っていて、冷涼地のごく限られた地域以外は夏の利用ができませんでした。
ゴルフ発祥の地であるスコットランドをはじめヨーロッパや北米は、この冷涼地が大半であったことから、ゴルフ場のグリーンにペンクロスが普及したと推測いたします。
しかし、日本のゴルフ場に置き換えれば、北海道や東北及び本州の山岳地帯のゴルフ場ならば前述の冷涼地に該当するため問題はありませんが、関東や中部および関西のゴルフ場においては、ペンクロス受難地域となってきました。
なぜなら、日本は平均気温の上昇する気候変動が激しく、温帯から亜熱帯となり、さらに熱帯化しているからであります。
この気候変動は、60年以上続いてきた絶対的グリーンの存在であったペンクロスベントに危機を与えようとしています。

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(夏期の劣化の速さ)
9月に入って少しは気温が下がり始めたと思われますが、7月8月の日中の最高気温は35℃を超え、夜の気温も30℃を下がらない日がかなりの確率で続きました。
ベントグリーンの暑さ対策として、梅雨入り前にコアリング等を実施して、少しでも排水を良くし、また間引きをして個体の若返りを図り、根を深く張らせるなどの予防策を徹底しているのですが、実際暑くなってから手を入れることはできません。
せいぜい、刈り高を上げて個体が弱るのを防ぐか、早朝に気温が上がる前に散水をするか、日中に霧状の水を散布して気温を下げるか等を実施しますが、なかなか効果は上がりません。高温時のグリーンの劣化は極めて速く、一晩でグリーンが無くなるなどのリスクは高いものです。そこで、夏場の作業の大半は、グリーンを守る病害予防剤の散布に割かれます。
しかしそのような努力をしていても、今年の関東周辺の多くのゴルフ場のベントグリーンは赤く変色して、ところどころは裸地化がみられました。
ここまでくれば、絶対的グリーンのペンクロスベントを、別な品種に入れ替えなければいけないという話題が聞こえるようになりました。


(ニューベントへの転換)
現在バイオテクノロジーの進化により、遺伝子(DNA)ベースで新品種が誕生しているのですが、その一つである007を例にとって説明したいと思います。
007は、米国ニュージャージー州ラトガース大学で研究開発された最新世代のベントグラスであります。過去にこの大学の頭文字をとってL○○という品種が出回っています。
例えばL−93は、1993年ラトガース大学で開発された品種という意味になりますが、さらにL−93をベースに、サウスショアなどの因子を含め改良されたのが007にあたります。
初代がペンクロス等とすれば、2世代目がL−93やサウスショアになり、3世代がAシリーズ、4世代が007と続いてきました。
当ゴルフ場においてペンクロスベントから転換試験を行っている品種としては、前回書きましたCY2(2世代目)がありますが、この夏の状態は良好であったと感じております。
さて、国内においてこのCY2を全面的に使用し始めたのは、千葉市民ゴルフ場が始めであったと記憶しておりますが、かのゴルフ場の夏場のグリーンの状態はきっと良好であったと推察できます。
また、ニューベント以外の品種にも、ペンクロスベントを上回るものが発表されており、当ゴルフ場ではこの品種を使ってここ数年試験を始めております。

(アルファ品種について)
米国ジャックリーンシード社の開発した品種に、アルファ・クリーピング・ベントグラスがありますが、ペンクロスベントグリーンに繁殖する雑草であるスズメノカタビラを駆逐するという効能が特徴的な品種であります。
本来スズメノカタビラは、気温が27℃超の条件では枯れてしまうといわれておりますが、私の観察によれば、国内の多くのゴルフ場グリーンがペンクロスベントの中に30%以上のスズメノカタビラが繁殖しており、これが夏場になればすぐに枯れてしまい、プレーヤーから顰蹙を買っているという事実があります。
しかし、ペンクロスベントなのかスズメノカタビラなのか見分けにくいこともあって、多くのグリーンはまだら模様の状態でお互い育てられています。
したがって、30℃を超えてグリーンが枯れたという話は、多くは雑草が枯れたことを指している場合があると思われます。
話をアルファに戻しますが、この品種は匍匐力が抜群であるといわれ、スズメノカタビラの侵入を抑える働きが確認されています。
また、高温に強いことから夏場の管理もしやすく、気候変動による熱帯化にも対処できるものと思われます。
さらにアルファ―の蒔種時期は夏場に行うというのも特徴的なことで、この時期スズメノカタビラは枯れてきますので、取って代わるには良い季節と言えます。
ニューベントへの転換には、その繁殖力の大きさに一致した施肥が必要といわれ、また刈込回数増大にもつながってきます。
新品種がコース管理作業を増やし、コストを上昇させるとしたら、これは別な問題もあるものと考えられます。
どにょうな選択が一番良いのか、まだまだ研究の余地があるものと思われます。
posted by ミナミフジCC at 11:08| コース管理入門編

2018年08月10日

ニューフェイス3号お目見え!

先代がいついってもおかしくないので、急遽新人くん3号来る!
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posted by ミナミフジCC at 16:30| お知らせ

2018年08月06日

ニューフェイス1号2号登場!

グリーン刈りの強い味方の新人くん1号と2号の雄姿(笑)
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posted by ミナミフジCC at 00:00| お知らせ

2018年08月05日

ベントグラスの夏越しを考える

ベントグラスの夏越しを考える

(涼しさを求めて)
今年は、人体に非常に危険な高温が続く毎日となっておりますが、言い換えればゴルフプレーにも問題が出ております。
特に高齢者のゴルフは、家族からも「ゴルフはやめてくれ」といわれ、ゴルフ好きなお年寄りは、プレーを少し控えるようになったと思われます。
こうなると、夏場のゴルフは少ない回数をプレーするにしても、少し涼しい場所を選択するようになってくるわけですが、標高100mで得られる気温の差は−0.6℃となっているので、700mの標高があれば4〜5℃の涼しさが得られると思われます。
さらに風速5mの風と林間コースの日陰があれば、かなり快適なプレーを楽しむことができると考えられます。
つまり、当ゴルフ場はそうした「自然の恵み特典付き」のコースであると思われます。
兎に角平地でのゴルフプレーは、暑くてたまらないと感じる、今年の夏であります。

(先ずをコースに風を入れること)
風速1mは気温換算で−1℃といわれておりますから、5mの心地良い風は−5℃の効果があると考えられます。これはまたグリーンにとっても同じ効果があり、風通しの良いグリーンは夏に病気が発生しにくいものです。
ベントグラスの夏越し(特に今年のような暑い夏)は、どのゴルフコースでも頭が痛い事でありまして、気温35℃を過ぎるような日は、あっという間に「いわゆるグリーンが溶けてしまう」危険があります。
したがって、対策として野外に巨大な扇風機をグリーン周りに設置するコースもありますが、その設備費は電線の距離に比例して、工事価格は上昇してしまいます。
したがって、密集した木々を間伐することが一番低コストで、維持費のかからない方法であるといえます。
プレーヤーにとっても、芝にとっても、コースの維持管理にとっても、それぞれに得の方法を長期計画で考えていく必要がありそうです。

(浸透剤の散布)
ベントグラスの夏越しで厄介な病気に「ドライスポット」というのがあります。
グリーン上のあちらこちらに赤い斑点症状が出て、枯れてしまうわけですが、いくら散水しても水をはじくのが特徴になっています。
すなわち水分の吸収ができなくて枯れることを意味していますので、防除するには浸透剤を使って散水することになります。
もちろん浸透剤は症状の出ているエリアに施し、散水は全体に行うということになります。
さて、ドライスポットの原因は目砂の有機物含有量にあるといわれていますが、どのグリーンも同じように発生するわけではないので、見極めが肝心であると思われます。
この浸透剤には様々な種類が出回っているようですが、安価なものには不良の材料が含まれていると聞きますので、良質の資材を調達する注意が必要でありますし、その使用方法が冬期間から定期的に予防散布を行うなどに変化していることにも留意が必要と考えます。
さてベントグラスの夏場の病気には、タンソ病やピシウム等様々なものがあり、温度や湿度の管理が上手くできていないことが原因であると考えられます。
すなわち、一定の透水係数を確保できるような仕組みを作っていくことが基本にありますが、夏場を迎える前のコアリングやバーチカルや目砂がどのように行われたかを確認していく必要があると思われます。
雨が降った後のグリーンの排水は良好なのか、風通しが良くて乾きやすいのかどうか、苔類など繁茂していないかどうか等、何度もチェックしていく必要があります。

(ニューベントと夏越し)
ベントグリーンの夏越しに強い品種といえば、CY2があります。
もともとC千葉県とY雪印が開発したものですが、現在は海外のメーカーに売買されて逆輸入されるようになりました。
この品種に関して当ゴルフ場の実験によれば、成長が著しく肥料を沢山必要としますが、夏場の安定さは抜群のものであり、ニューベントの仲間としてはおすすめのものです。
また、アルファ種も夏越しに強いことから、当ゴルフ場でも実験が行われています。
さて、どのゴルフ場でもニューベントへの移行はインターシードによって盛んにおこなわれており、その密植度や硬さや色などが異なってきているといわれています。
しかし、夏越しが上手くいくかどうかはとても大切な事であり、予算の多・少では押し測れないことと言えます。
様々な品種がグリーンに蒔かれ、その管理も一様ではないと言えますが、日ごろからの細やかな観察と管理が求められることになっています。
プレーヤーから求められているのは、早くて硬いグリーンでありますが、その目的を達成するためには密度を上げて、サッチを減らす基本管理を続けていく必要があります。
ニューベントはこの理想のグリーンを造るために改良された品種であることから、その活力を使って夏を乗り切っていきたいとと考えます。
posted by ミナミフジCC at 08:03| コース管理入門編

2018年06月15日

林間コースの管理

(林間コースを考える)
過日、某コース委員会の席において某委員長から、「当クラブは最高の林間コースを目指したい」という提言がありました。
日本におけるゴルフ場では、木を伐採することに反対する人たちと賛成する人たちが寝ても覚めても議論を続けておりますが、ゴルフ場における永遠の課題となっています。
さて伐採反対者は木を擁護し、生きている木々は一本たりとも切ってはならないといいます。つまり木々は自然のままに、人が手を加えてはならないと国立自然公園の規則を持ち出すことになります。
しかし、ゴルフ場は人工的な創造物であるため、自然公園の中に作ることは禁止されています。つまりゴルフ場=自然公園ではありません。
自然の地形と森林そして水路などを生かしてゴルフコースは設計されていることが多く、設計者の意図は、「プレー空間と自然との調和」を宣言していることが多いと思います。
ゴルフ場と自然は、背反する立場にありながら、共存していくことが求められていますので、この辺りをいろいろ模索する必要があります。

(人工林と天然林)
前段の部分を踏まえてこれからを考えたいと思います。
先ずは、開業50年以上経たゴルフ場の林は、伐採や植栽が必要な時期と考えます。
なぜなら50年という歳月が木々を成長させ、森林密度が上がり、設計当初のプレー空間とは異なったものになってきます。
一方森林の管理という意味で、下草刈りや下枝払いなどが挙げられますが、日本は植林王国であるため、植林された後適切な管理を施し、また大きくなった木々は建築木材やパルプ材に利用されています。
一方天然林は、植林こそされていませんが、種あるいは切株から発芽しその後人手によって管理された林ということになります。
このほかに、まったく人が立ち入ることなく残された森林を原生林といいます。
さて話はゴルフ場に戻りますが、プレーゾーンを囲む森林空間があり、その森林空間は各ホールのセパレートに重要な役割を果たしています。
そのセパレート空間が、下草が生え藪地(やぶち)となっていたら、これもまた残念な感じがすると思われます。
少なくとも、藪地でゴルフボールを発見することも、プレーする事もできません。
こうしたデッドゾーンは、ゴルフプレーヤーから嫌われています。
50年経過したゴルフ場ならば、木の年輪も豊かに太くて大きな木々をイメージできます。

(美しい林間コースを造る)
年月を経て美しい林間コースを造るには、計画的な管理が必要であることは理解できましたでしょうか。さて台風の通過の後には、50本とか100本の木々が倒木しますが、そもそも18H には木々が5万本以上あるとされ、50年間で10%位は自然淘汰されるものと思います。
木々の成長を勘案し、美しい林間に仕上げる為には、この間に30%から40%は間伐が必要となりますが、年間300本〜400本の計画的な間伐が必要になります。
こうした間伐が行われないと、台風等で多数の倒木が発生します。
何故なら、競合関係により成長できない木々は幹も細く、枝を張り出すことができない上、根の浅い弱い森林になっているからであります。
さらに倒木の箇所は土砂崩壊が起きやすく、下流域に災害をもたらす為、復帰植栽が必要になってきます。
さて日本国内には水源かん養保安林とか防風保安林、魚つき保安林など大切な保安林が多いのですが、この保安林のおかげで豊かな国が維持されているわけです。
この保安林に比較するとかなり弱い存在ですが、ゴルフ場は美しい林間と芝地を持ち、土砂の流れを防ぎ土壌水分をある程度保つことに役立っています。
ゴルフ場の多くは、山岳地帯にあり安定した林地を保つ必要がありますので、この美しい林間コースを目指して頑張っていただきたいと念願しています。

(美しい林間から豊かな林間へ)
雑木林(ぞうきばやし)と呼ばれている林があります。いわゆる建築材としては利用されない木の林という意味と思いますが、クヌギやコナラなどがこれに入り、いずれも陽樹と呼ばれて日の当たる明るい林です。
雑木林は、昔から里山の代名詞となっており、子供たちが遊ぶには適した林であり、落ち葉はたい肥に利用でき、シイタケ栽培もできますし、薪炭材として最も利用が多いものです。
昔の農村は、農家の周りに柿の木があり雑木林が広がり、大人も心を休めるには適した環境だったと言えます。
問題は、下草刈りや下枝払いなどの森林を維持するメンテナンスが必要な事であります。
こうした管理が行われなければ、すぐに陰樹に変化します。
4季折々の花が咲き、香り漂う樹木、また実がなることもうれしいことでしょう。
特に果実は帰宅時にお土産に持って帰ることができるので、家族に喜ばれることになるでしょう。またジャムとして作られるならば、レストランにて使用でき、美味しく頂けることでしょうし、シイタケも料理を彩ることになるでしょう。
このように美しい林間から豊かな林間へ変化していくことは、ゴルフプレーだけにとどまることなく、ゴルフ場から複合した楽しみを得ることができるでしょう。
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2018年05月07日

グリーンの排水

(表面排水とは)
ゴルフ場では表面排水と浸透排水を使っていますが、グリーンの排水となると多くのゴルフ場が表面排水を重視してきました。
日本のグリーンは、手前が低く奥が高い受けグリーンが多く、表面排水は奥から手前に流れるように設計されていることが多いものです。
また受けグリーンではなく、砲台グリーンと呼ばれているものも多数あります。
これは、降雨量が多く火山灰土の多い日本の土地柄がその砲台を好み、典型的な表面排水の設計を進めてきたのではないかと考えます。(排水ばかりではなく、風も通りやすく、光も当たりやすい。)
日本国内のゴルフ場では、フェアウェイやラフも同じように表面排水を考えて設計されておりますが、その多くはハローといわれる波の形を作って排水しています。
つまりコース内の表面を流れる水は、ある区間ごとに設置されたハローに導かれ、吞口(竪管)から排水路に入っていきます。

(暗渠排水とは)
暗渠排水と開渠排水というのが一対になっておりまして、土木工事では良く使われていますので、少し触れさせていただきます。
そもそも見かけないのが暗渠排水でありますが、地下深いパイプを通って水を流しているものです。
開渠とは河川のことを言っており、ゴルフ場の河川は大概ウォーターハザード(ラテラルウォーターハザード)になっているため、赤杭か黄杭が打たれています。
これらの仕組みを利用し、コース内は幾多の水路が流れ、時には池になったり、ダム湖になったりしてコース外に流れていきます。
池は修景池や沈砂池などに分かれており、それぞれ機能が異なりますが、プレーヤーにとってはすべてがハザードにすぎません。
さて、最近は有孔管(多孔管)流行りとなって、ゴルフ場内は暗渠排水にこのパイプを使って土中の水分を排除しています。
この技術の進歩が素晴らしく、コース内の水はけの悪いところは、このシステムを使って乾燥させています。

(USGAグリーンセクション)
筆者もおよそ40年前にこの設計図を見ましたが、サブグレーディングという文言に目がくぎ付けになったことを思い出します。
これはグリーン面の仕上がり高さに合わせて、地下面を削る(造る)ということであり、将来グリーンの管理に大切な基盤作業になります。
サブグレーディングからいくつかの排水構造を積み上げて、表面層に至るのが特徴ですが、手抜きすればいくらでもそれらしい構造と言い訳できることが問題点であります。
もちろんサブグレーディングに暗渠排水を実施している事が基本でありますが、バブル盛んな頃に造成されたグリーンはこの暗渠排水が手抜き工事だったことが多かったと聞いています
簡易なグリーンの地下構造では、排水工事なしで砂のみを使い、これに芝を張っているコースも見受けられますが、この場合はもともとの地盤(地質)の排水性能が問題となります。
そして、日本では排水の良い場所に作られたゴルフ場ならば、それは芝管理上うれしい事なのですが、多くの新設ゴルフ場は山岳部にあり且つ粘土質の地表を削って作ったコースでありますから、水溜まりの上に芝を張ったような環境になり、表面排水では管理不能な状態に陥っています。
話が多少それますが、日本の田んぼで、ある程度の排水があった方が良いとされていますが、このことはあまり知られていません。
USGAのグリーンセクションに話を戻しますが、この構造で優れていることは、排水が極めて良いため、根が地下深く伸長することだといわれています。
根の張り具合が健康のバロメータだと判断するならば、このグリーンの作り方は理想的なものになります。
そして、この構造を維持するためにはコアリング後の目砂について設計通りの砂を使っているかどうかが問題になります。
もともとの設計と異なる砂を追加すればするほど、分離した表層となっていくため、根の伸長が正常に働かないことになります。
管理技術は間違っていなくとも、もともとのグリーンの構造が間違っていれば、もう一度始めからやり直しになってしまいます。
グリーンの管理はほぼ永久的な長さで行われるものですから、基本的な部分が間違っているならば、どこかでやり直す勇気も必要でしょう。

(グリーン面の異なる仕上り)
浸透排水工事が行われるようになった今日、極めて自由度の高いグリーンが誕生してきました。
グリーンは円形ではなくいろいろな形に変わり、グリーン内に高低差が作られ、棚田のようなものに変形したり、ガードバンカーに向かって垂れ下がったりするものまで現れました。
ゴルフギアの進化とともに、グリーンの進化が起こりました。
確かに、ゴルフは戦略的に楽しいグリーンを獲得しましたが、コース管理者の頭を悩めることも多くなってきたのではないかと考えこむようになりました。

posted by ミナミフジCC at 10:18| コース管理入門編